ようす さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
京都の町で阿呆な毛玉が大騒ぎ。面白きことは良きことなり♪
有頂天家族2期です。
話は1期の続きで、
1話にはこれまでの振り返りや人物の説明も一切ありませんので、
必ず1期から観てください♪
1期観てから時間が経っていたので、
私も人物の相関図思い出すのに時間かかりました^^;
全12話です。
● ストーリー
京都の町で暮らす狸たち。
下鴨四兄弟の三男、
下鴨矢三郎(しもがも やさぶろう)。
彼が世話をしている師匠・天狗の赤玉(あかだま)先生のところに
旅に出ていた二代目が帰ってきた。
原作には「二代目の帰朝」という副題がついていることから、
1期と違って目新しいのが“二代目”というキャラ。
英国紳士のような見た目で、
天狗としての実力を十分持ちながらも赤玉先生とは仲が悪い。
しかし、彼が主役になることはありません。
おいしいところは持っていきますけれど。
結局ストーリーを作ったり壊したりしているのは、
矢三郎をはじめとする狸たちですw
普段は人間の姿に化けていて、
まるで人間のように生活している狸たちが主役の物語です。
≪ “日常”を描いた物語 ≫
1期は“亡き父”という謎が軸にありましたが、
2期は何が軸にあるのか初めははっきりと感じられませんでした。
しかし、これはこれでOKなのです。
「有頂天家族」という作品は、阿呆な矢三郎の、
何かが起こり続ける退屈しない日常を描いた物語。
だから2期では、
二代目とか、
狸の将棋大会とか、
赤玉先生がベタ惚れの弁天様(べんてんさま)とか、
地獄から帰ってきたという奇術師の天満屋(てんまや)とか、
いろんな要素が絡んできます。
私達の日常だってそうだものね。
日々、ひとつのことだけを追い続けているわけじゃないものね。
気になる事が解決していなくても他にもしなければならないことがある。
なんなら、次から次へとややこしい問題が降りかかってくることもある。
そう考えると、
この作品は矢三郎のただの“日常”を描いているのです。
いやーなんて騒がしくて落ち着きのない日常だw
≪ 言葉選び ≫
原作が小説なのもあってか、
言葉の使い方が秀逸だなあと思うシーンがいくつもありました。
短い言葉のやり取りであっても、
観ている側は十分意味を察することができる。
こちらに自然と心情を想像させる。
直接的な表現でなく、
どこか遠回しだけど的確な表現。
そういう言葉の使い方が非常にうまい。
例えば7話。
{netabare} 早雲の死に立ち会った矢三郎と海星。
「もう苦しんではいない。」という矢三郎の言葉と「父と二人にさせて。」という海星の言葉。 {/netabare}
言葉のやり取りは多くなかったのに、
状況と気持ちが痛いほど伝わってくる名シーンでした。
う~ん、うまい。勉強になります。
12話の海星と矢三郎とおばあちゃんのやり取りも大好きですけどね~。
{netabare} 「いずれ夫婦になるよ。」という矢三郎の言葉。 {/netabare}
気持ちをストレートに告げたわけではないのに、
テンション上がらないわけがない一言でした。お見事!
● キャラクター
愛すべきキャラはたくさんいますが、
やっぱり主人公の矢三郎が飛び抜けていますね。
◇ 魅力①~阿呆な生き方~ ◇
矢三郎は阿呆で、
フラフラひょうひょうと生きているけれど、
それは彼が決めた生き様でもある。
ひょうひょうとしているのに、
どこか一本の筋を持って生きている。
惹かれるんだよなあ。
魅力的な主人公だよ。
◇ 魅力②~コミュニケーション能力~ ◇
矢三郎のコミュニケーション能力、羨ましい。笑
天狗であろうと人間であろうと、
もちろん狸とも、
すぐに仲良くなって気に入られるのは、
ある意味才能。
まあ、矢三郎と仲良くなって巻き込まれると
大抵ろくなことがないですけどねww
◇ 魅力③~話術~ ◇
コミュニケーション能力にもつながりますが、
矢三郎のうまく立ち回る話術には惚れ惚れします。
こんなふうにペラペラ駆け引きできたら気持ちいいだろうな。笑
◇ 魅力④~ミステリアス~ ◇
主人公なので一番スポットライトが当たるのに、
心の奥底で本当は何を考えているのか、
それがわかりにくいキャラでもあります。
だからこちらも不意をつかれて、
驚く楽しみがあるのです♪笑
◇ 魅力⑤~主人公としての総合力~ ◇
矢三郎が好きだから、
私はこの作品が好きなのだと思います。
この作品は、深く考えるいうより、
おもしろさを感じ取る作品。
矢三郎の魅力も
気が付けばあらゆる場面で感じ取ってしまっている。
この作品の魅力=矢三郎(主人公)の魅力です。
矢三郎が苦手な人は、この作品自体合わないでしょうw
思った以上に矢三郎について語ってしまったw
それほど、私の中ではお気に入りな主人公なのです♪
金閣・銀閣も、
阿呆すぎるところが愛おしいほど好きなのですけれどw
● 音楽
【 OP「成るがまま騒ぐまま」/ milktub 】
1期と同じくmilktubが担当。
milktubの曲とこの作品とは
相性が抜群なので好きなのですよね~。
今回の曲も矢三郎の生き様とマッチし過ぎなぐらいぴったり♪
この曲を聴くと、
「そうそう、これこれ♪」と有頂天家族の雰囲気を思い出せます^^
【 ED「ムーンリバー」/ fhána 】
こちらも1期と同じくfhanaが担当。
OPとは反対に、穏やかで切ない曲です。
矢三郎が弁天様へ秘めている気持ちを歌っている…?
● まとめ
やっぱり有頂天家族大好きです♪
今回も矢三郎が見事にひっかき回してくれて満足^^
12話でまとまるのか不安になるぐらい駆け足な部分もありましたが、
終わりよければすべてよし♪
3期も待ってます~!