アトランティス さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 2.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
嘘は身を滅ぼす。
ネットでも隠れた名作(迷作)と話題だったので深夜に一気見しました。
夜の4時過ぎに見終わったのですがちょっとその日は眠れなかったです…。
ストーリーは
主人公の誠と主役ヒロインである世界と言葉(ことのは)の関係をメインに
話が進むのですが、最初は三角関係のラブコメっぽい雰囲気なのに
まさか終盤あそこまでの修羅場になるとは…。
終盤の1シーンを知っていたので覚悟はしていましたが
実際1クール通して見ると、視聴後にのしかかってくるものは重いですね。
そのまま眠れずに朝を迎えてしまったのも仕方ない…
恋の持つ憎しみ、嫉妬の要素を極限まで体現した作品でした。
ヒロインもそれぞれ性格面や行動面で良くない面は持っているのですが
その点を考慮しても2人とも誠の被害者なのではないか、
誠は最初こそ女子と一緒にお昼を食べることさえ緊張していたのに
いつの間にかエロ目線でしか女子を見なくなり、疲れたらすぐに次の女の子と関係を持つという糞な根を持つ人間になっていました。
世界が屋上の合鍵を持っていたり浮気がバレたり電車に乗っている所を見られたり
友達の噂が巡り巡って誤解を生んだりゴミ袋に捨てた料理を見られたりと、
いろいろな不運が重なった結果とも言えなくもないですが
それでも自分はこの主人公を肯定する気にはなれないです。
(校内でも噂になっていた、あんな顔してやる事やってるとはまさにこのこと…)
自分の知識不足が原因で招いたできちゃった展開でも現実逃避して
それを無視したあげく他の女子と××するなんてどうかしてますね。
(まだ妊娠の事実を知って誠と距離を置いた他の女子がマシなレベル)
と至る所で主人公の調子に乗った下心丸見えのシーンや
投げやりな態度が見ていて不快だったので
この報いは相当な物になるだろうなと思って見ていました。
女の子は皆魅力的です。
それは見ていて楽しめた点でした。
あと恐らく泰介のような明るく楽しい男の子がいなかったら完走出来ていなかった。
多分これを小説で読むと、そこまでの印象は受けなかったと思います。
声優さんの鬼気迫る演技がこの作品の衝撃をさらに強くした、
キャラに命を吹き込む声優さんの存在あってこその作品だと感じました。
実際ヒロインの声優さんも「結末はこんなだけど、やってて楽しかった」や「最後の誠の死にっぷりがすごくてテンションが上がった」とコメントしているそうですので、案外ハマり役だったのかもしれません。w
こういう性質の作品ですのでお勧めはしませんが
見る際は覚悟を持って見ることをお勧めします。
その他の感想↓
{netabare}世界や言葉が通っていた学校って教室が大学の大講義室みたいでしたね。休憩室の存在はもし公に知れたら社会的に問題になるのではないか…。でもこの作品は親や社会からの目線は一切シャットダウンしてあくまでも少年少女の縺れた関係性を描いていましたね。{/netabare}
長文になってしまいましたがお読み頂きありがとうございました。