aqua さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
生きる
「生きる」
ただこの言葉に尽きます。
戦時下の人間がただただ生きている。
たったそれだけ。
忘れられない思いもあれば、何もないところから育んだ愛情もある。
主体性のない人生と言われればそうかもしれないが、多くの方の人生は周囲の環境に左右されてしまう。
それは普遍的な事であり、そんな現実を前にしてどれだけ希望を持てるのか。
死にたくなる世界を真正面から見つめて、受け止める。
それでも生きることを捨てないでいられるのか。
主人公のこの後の人生が素晴らしいものであるとは想像できません。
恐らくその後も苦労したのだろうという事が容易に予想できる。
今作は単純な反戦映画ではなく、実際戦時下の人生はこうだったのだろうなという事を感じる。
それこそが反戦へのメッセージになり、そういった意味では一部の方にいい評価はされないでしょう。
そしてそれは盲目的な反戦を叫ぶなという意味では正しいのだとおもいます。
しかしながら、それでも子供たちに見せたい映画だと思います。