ちゃろう さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
異世界食堂というよりは
違和感食堂じゃないかと感じてしまいました。
流行の異世界ものですね。
ラノベ特有の自由な設定でいいと思います。
ただラノベやなろうでよく見られる「表現する力がないので周りをアホにして主人公を上げる手法」が毎回見られるのが少し引っかかってしまいます。
料理の事も詳しくないし知識もないから美味しい料理を表現する力がない。だったら誰にでもわかる料理をだす。でもそれだと平凡になる。だから食わせる側をバカにしよう。これなら普通の料理でも表現できるぞ!といった感じでしょうか。
そういった感じなので見てる側からすると滑稽です。よくあるグルメ漫画だと奇をてらったような料理だったり意表をつく料理だったりが出てきて大げさにうまーいとか言ったり食べた感想をぺちゃくちゃ言うのもなんとなく説得力があるかなとは思うのですが…なんせ出てくる料理がすべて平凡な料理、感想も平凡、素人でも思いつくようなグルメリポートしか言わないのでどうしても滑稽にしか見えない。
さらに異世界の人間の普段の食事が全く分からないから「お前ら普段ゴミしか食ってないのか?」と感じてしまい、どうしてもそれが違和感になってしまいます。
地球でも世界が違えど同じ調理方法なんか山ほどあります。というか、場所が違えど長い歴史の中で共通の発見はするものです。でも異世界になってしまったら「蒸す」という発見がないままなのもさすがに無理があると思います。そういうのもあってなおさら「お前ら普段ゴミしか食ってないのか?」と感じてしまう。
さらに設定がグダグダなのが違和感を加速させてます。
例えばメンチカツの話でもメンチカツを見て「確かに異世界の料理だ」発言をしてるくせに食べた時は「衣がー」とか発言しちゃってるのもおかしい。なぜ見たことない料理なのに衣という言葉を知ってるのか?衣という言葉を知っているのなら同じような料理はあるはずだし…
他にもまだまだあるけれど長くなるので割愛します。
ただこの作品は食事がメインではなく深夜食堂の様に人間模様がメインなのが救いです。異世界物なので人物に対して感情移入はできませんがそれっぽい雰囲気を感じることができます。全体的にやさしい話なので食事のシーンの違和感を除けば安心してみていられるのもいいですね。
毎週安心してみることが出来ました。毎回テンプレの展開なので話のクオリティも高くはないものの安定していると思います。
異世界の食材や調理方法等、食事事情の設定をしっかりと作りこみ明確にすればもっと説得力がでてクオリティの高い作品になっていたと思います。そういう意味ではもったいない作品かなとも思います。
後は個人的に歌はよかったです。