Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「貴方の怨み晴らします」
この作品の原作は未読です。
2017年夏アニメで第4期が放送されることを知り視聴を始めた作品ですが、2017年8月20日時点で1期の視聴しか終わっていないので、4期を視聴できるのはいつになる事やら…
1期から3期まで全て2クール26話で構成されているんです。
なので、あと4クール分視聴しないと4期には手が届きません。
物語的には1話完結型なので、途中からでも構わないかな…と思った事もありました。
ですが、この作品は依頼者の恨みを晴らすだけでなく、例えば閻魔あいが地獄少女として暗躍する理由など、しっかりと主要キャラを深く掘り下げるサイドストーリーが存在するんです。
それを思うと、時間は掛かっても順番に視聴していくのが良いとの結論に至った訳です。
始まりのきっかけとなったのは、都市伝説めいた一つの噂…
「午前零時にのみアクセスできる「地獄通信」に恨みのある人の名前を書き込むと、地獄少女が現れて代わりに憎い相手を地獄に流してくれる」
でも、事はそんな簡単ではありません。
執行者である閻魔あいの心に響かなければ事が前に進まないのと、仮に前に進んだとしても代償無しでは地獄流しは執行して貰えないんです。
その代償とは、「人を呪わば穴二つ…自分自身も死後は地獄で永遠に苦しむ」
というものなので、最終的に執行するかの鍵は本人に委ねられるのです。
ここで死後の世界をどう捉えるかで、選択の難しさが大きく変わることになります。
死後、極楽浄土に行って転生するか、それとも地獄で苦しむか…
まず死後の世界は有るのか、それとも無いのか…
死後の世界に己の精神は引き継がれるのか…引き継がれないのか…
ここら辺りをどう考えるかはとても難しいです。
要は「自分がどうなっても良いから、相手を地獄に流したい」と思うかどうかですが、そこまで自分に危害のある人…若しくはそこまで思える人って私の周りにはいませんが、いるところにはいるんですよね…
この物語は、自分の先行きと憎い相手を天秤にかけた時、それでも相手が上回った人で構成されています。
振り返ってみると、この作品ほど世の中の不幸がよりあった作品も中々ないと思います。
普通に暮らしていれば、もちろん良い事ばかりではありませんけれど、悪い事ばかりでもありません。
時にはボタンを掛け違えにより自分が人より不幸だと感じることもあります。
誰か特定の人物を呪い殺したいと思うほどの事ってよっぽどの事だと思います。
でも、この作品を見ていると何となくですが分かる気がします。
自分の拠り所、或いは絶対領域に土足で踏み込まれる、或いは不貞を働かれる…
こういう時の動機の発生源って大概自分じゃありません。
対象を家族として捉えてみると…
例えが悪くて申し訳ありませんが、大切な家族を亡くしたとします。
亡くし方にも色々あります。
老衰で天寿を全うする、或いは病気などで亡くなる場合…
突然の事故死、或いは誰かに踏みにじられた上で殺される場合…
やっぱり相手が特定できる場合、その相手に対してプラスの感情は湧かないですよね…
自分の中で納得できる事と納得できない事があって、納得できない出来事が自分のキャパシティを超えた時、人は特定の誰かを恨むんだと思います。
総じて苦しい話が多いのは事実です。
きっとこれを延々と続けられたら気がまいってしまうと思います。
だから、閻魔あいに関するサイドストーリーがあったのだと思います。
柴田つぐみは父親に育てられているごく普通の小学生…
幼い頃に母親を亡くした事から、しっかりとした器量良し…という感じです。
ある日、突然地獄少女に通じるモノがつぐみに見え始めてから、こっち側の話も俄然面白くなります。
閻魔あいは何故こんな事をしているのか…
つぐみは何を見たのでしょうか…そしてそれが見える理由は…?
人の恨みを通して様々な事実が明らかになっていきます。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、SNoWさんの「逆さまの蝶」
エンディングテーマは、能登麻美子さんの「かりぬい」
個人的にはオープニングが大好きです。
2クール26話の作品でした。
因みに閻魔あいのCVは能登麻美子さん…他に適役は見当たらないと思えるほどお互いの相性は抜群です。
当期作品の視聴に時間を取られ、中々過去作の視聴が進みませんがゆっくりでも視聴していきたいと思います。