たっぷりおから さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 2.5
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
不覚にもかなり面白かった。設定の使い方がグッド。
まず冒頭。トラック衝突事故により命を落とした主人公が女神に転生を持ち掛けられ、女神を道連れにして異世界ファンタジーへと紛れ込むというもの。
この手法「神様転生」というのだが、小説家になろうでは「神様転生タグ除外」が設定できるほど嫌われている。「細かい設定を考えなくても様々なオプションが付けられる(手抜き設定でも小説が作れてしまう)」「転生前のほとんどの人物が現代人であるため、転生後も現代用語が使い放題」「何か問題があったら神様頼みできる」といった利点ばかりであまりにお手軽すぎるためだ。だがこの作品は忌み嫌われるそれらをひたすら悪用し、見事笑いに昇華してしまった。
シナリオは出だしこそ最悪だったがギャグ向けのキャラクター・世界観・設定が非常に功を奏しており、話自体は平凡ではあるもののなかなか笑える創りである。作画もやや低品質ながらそれがギャグを助長してるようにも感じるのだから凄いものだ。
キャラクターも少人数な分一人ひとりがかなり濃い。主人公のパーティーからして天然アホの子・中二病・ドMとギャグ向けの性格をしており、事実主人公含めた4人だけでもかなりのギャグ数を発している。各員の性能もかなりピーキーでそれもまた笑いを誘う。一応言っておくとほかの登場人物は割とまとも。
私は神様転生アンチ派だが、それでもこの作品は自信を持っておすすめできるギャグアニメである。作画や冒頭で手を引いた方々も一度腰を据えて視聴してみることをお勧めする。かなり面白いはずだ。