howknow さんの感想・評価
4.1
物語 : 5.0
作画 : 2.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
死に急ぐのは、守護天使と同じ領域へ辿りつくためか
旧作の攻殻機動隊、その続編映画である。
ファンサービスのような内容であり、楽しめるかは人による。
以下、この映画のネタバレ未満、感想以上。
□ 死に急ぐバトーと、攻性を諦めた荒巻
{netabare}
死に急ぐ主人公(バトー)と課長(部長)の諦観は、後続のパラレルワールドであるS.A.Cシリーズの中で課長が語っていた、あれの才能はエスパーより貴重なものであり、代わりとなる人物はいない。というような、懐古主義的なものを表している。
全盛期のメンバーを忘れられず、少佐の才能が好きすぎて、誰に隊長を任せても見劣りしてしまう現実に憔悴しているのだと思う
{/netabare}
□ 犯人からのメッセージと、物語の主張
{netabare}
強いメッセージ性を有しており、高度な社会風刺を伴っている。
それを度外視しても、キャラクターの感慨や感傷が、そこかしこに細かく描かれている。
{/netabare}
□ 最後に、ネタバレ含むかも? 勝手な想像と仮定
{netabare}
これは全て、勝手な想像であるのだが、という前置きのもと。
ノベライズ版や漫画とかは見てないので、何かのwikiで書かれていた内容を元に、勝手に考えたサプライズ要素。
最後、海軍の護衛艦が証拠物件をエスコートしに来る場面において、匿名の通報ではそれほどの待遇を受けるのは可能だろうか? と終始、疑問に思っていた。
そこで考えられるのは、少佐との通信チャンネルを、荒巻が開いたままにしてあると何かで見たことがあり、少佐の未練を諦めきれない荒巻と少佐の、微妙な関係が描かれているのではないか?
そこまでは語られないが、少佐に対する荒巻の気遣いがある可能性を考えた。
公安の元上司としては、少佐は生死を問わず回収すべきものであるが、暗黙的にバトーとの関係を察しており、気付かないふりをしているのでないかと邪推してしまう。
{/netabare}
控えめに言って、最高だと思う。