芝生まじりの丘 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
画風がグッド!
絵柄が個性的で、和をデフォルメして、アニメ的に、現代日本的に、描いていてよかった(特に悪刀鐚の回とか)。ストーリーは決して悪くはないのだが、西尾維新の作品として見ると、物語シリーズなどで、あれだけはっちゃけてて、メタ的な独自な路線を開いていた印象のままでそういうのを期待すると、割と普通で拍子抜けする(それでもヘンだが)。まあ奇策師といいつつ、あまり奇を衒わないあたり、むしろ、裏の裏をかけば、普通に落ち着くといったところだろうか。
{netabare} 西尾作品はよくあっけなく、非効果的に登場人物を殺すなあ、と思っているけど今回も、ご多聞にもれず、奇策師やら、姉やらがあっけなく死んで驚いた。ミステリならともかく、冒険活劇(?)の今作ではもう少し、大事に死を描いた方が良かったのではと思うのだが。 まああまり死を大仰に演出するべきではなく、死とはあっけなく訪れ、なんの装飾も演出もなしに最悪なもの足りうるのだ、と言いたいのかもしれないが。{/netabare}
1ヶ月に1本ずつ刊行というハイペースとか、なれない時代劇(と言っていいのか微妙だが)で、ミステリ系でなく冒険譚ということもあったろうが、西尾維新の魅力が十分出ていたようには思われなかった。
ただそれなりに面白いし、ラノベ的な軽薄な厨二さをあまり持たず、独自の路線で、エンターテインメントを生み出していることには変わりないだろう。
また、他シリーズ同様、シリーズごとに、書法は同じでも、方向性は変えていて良いと思った。
物語シリーズ、戯言シリーズより、一般向けかもしれない。
ただ西尾作品は一般からずれたようなところに面白さがあるのだが。