pister さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
丁寧な作り
5話までの感想
{netabare}タイトルからして賭け事メインの話でカイジみたいなものかなーと思ったらそんなことはなかった。
1話からいきなり限定じゃんけんが飛び出したのは、これって…親切心か?
カイジ知ってればルール説明の段階で買収を疑うのは当然で、実際オチはそうでした。
こんな分かり切ったトリックを最初に持ってくるのは「イカサマのカラクリを探る作品ではありません」というメッセージなのではなかろうか。
どっちかっつーとシグルイ系?剣術じゃなくてギャンブルに脳がイカれた連中の顔芸を楽しむのが正解かな?
そこら辺はOPからも漂ってるし、方向性をしっかり丁寧に示してる気がする。
と、他の方の感想をちょいと見てみたら「リアクション芸人」という文字が。
ああ、これだ、物凄く正解だと思う、「シュークリームの中にどうやってカラシを入れたのか」は考えなくていい。
それと「こんな学校あるかよ」という違和感は自分は感じない。
学校の設定に違和感ってことなら最近の作品では“マキャヴェリズム”が該当するけど、それよりも「実際にあってもおかしくないかも?」とさえ思ったり。
宝くじ当てたとかFXでひと山当てたとか…そういったギャンブルで一財を成した家庭のご子息が通う学校って、あっても良くない?
公営ギャンブル成立したら益々その可能性が…ギャンブラー養成学校みたいなの。
なにより(爪を剝ぐのはアレだけど)ギャンブルだけなら外傷が無い、部外者がこれは問題だと言いにくい。
ここら辺も丁寧だなぁと自分は思ってしまったり。
これはアニメがってことより原作からそうなんかな?{/netabare}
7話までの感想
{netabare}イカサマであってもワザと負ける方向へのイカサマはガマンならん、と。
最後に鈴井から「ワザと負けるイカサマ」が不確実だったと知って機嫌を直した辺り、同時進行のメアリと会長のやり取りも含め、他人の意のままに動かされるってのにただならぬ拒否感を覚えるキャラなのかも知れん。
JAVA美に接待賭け事なんてしたらブチ切れそうだw
恐らくカイジの帝愛会長だったら接待させるように仕向けるのも実力、と開き直ったことだろう。
JAVA美は不確定であること、もうちょい細かく言うと最善を尽くしても払拭できない不確かさ(=人智を超えた部分)に恍惚を覚えるってことなのかも?
ところで最近本屋で原作の試し読みを見てきました、パラパラっとね。
そしたら…あんまり顔芸やってない?(試し読みの範囲に無かっただけかも知れないが)
するってーと、顔芸してるのはアニメ側の判断ってことかな?
ほう、これは良い判断だったんじゃないかな?{/netabare}
最終回まで見て
{netabare}ユメミは別に悪い子じゃないじゃん?と思ってたら酷い目に遭うことも無く救済されてひと安心。
分かってるねぇ~。
で最終回、これまでの話の展開ペースからして会長対決は決着付かずに投げっ放しになるかも?と思ったら、引き分けながらしっかりと決着が着いてビックリ。
賛否ありそうだけど個人的にはこの展開の緩急は上手いと思う。
原作ではどうか知らないけど、アニメしか知らない身としては会長対決をやってくれたのは好評価、ってかそこまでやってくれなきゃ中途半端よねー。
それにしても、「リスクのない行為なんてつまらない」。
いやぁ最近リスクの存在しない作品見たせいか、どうもそれへのカウンターに聞こえて大きく頷いてしまう。
現実にリスク負いたいってことではなく、創作上で「リスクを負うかも?」ってのはスリルであり、それはエンタメとして欠かせないものだと思うんだけどねぇ。
正確にはサイコロ振って先の展開決めるでもなし決まったことをやってるだけなんだけど、そういう風に(リスク負ってる風に)見せる努力はして欲しいトコロ。
これに関しては…やっぱり“シグルイ”も関係してるのかなぁ?
シグルイの作画の山口貴由が昔書いた“炎のうさぎ戦士”って漫画でそこんトコ滅茶苦茶皮肉った作品(主人公はプロレス同好会のベビーフェイスで「出来レース最高、予定調和最高」みたいな感じで調子こいてたのが艱難辛苦な目に遭う)があったりしまして、なんかそれを思い出しました。
まぁアレです「通学路で白線以外踏んだら死ぬ」って遊び、別に本当に死ぬワケではないけどそういうリスクを設定(仮定)して、達成できても何かが貰えるでもないのにそういった遊びをした人は多いんじゃないかな?
あんな感じかと。
また、会長や…JAVA美もそうなのかな?スペックが高すぎて大抵のことはやる前から結果が見えてしまい人生に飽きてるって感じなんじゃないかなぁ、と思ったり。
勝つにしろ負けるにしろそれは「思った通り」でそういうのにウンザリしてて、予測の立たないことに飢えてるというか。
総じて、顔芸を前面に出して狂気演出に特化したアニメは大正解だと思います、原作ではそこまでではないっぽいので。
ってかね、設定画の表情集とか凄いことになってるんじゃなかろうか?ちょっと見てみたいかも。{/netabare}