ヒロウミ さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
楽しく嬉しく悲しく切ない気持ちは音と色と香りを運ぶ
たくさん重なる想いは「記憶」という言葉以上の思い出となる。それでもあなたとわたしは美しいまま蜃気楼でしか重なれない。
周回する度に涙する。同じシーンなのか違うシーンなのかも分からないが体と心が反応する。作品から語りかけてくる気持ちが記憶を曖昧にし、何度も何度も感動する。私にとっての特別な作品の1つ。
この作品の魅力は大人っぽい展開にあります。単なるラブロマンスでもなく、喪失のみで感情を煽るだけでもなく人を想う優しく残酷な心情描写にあります。中学生の設定だけど到底見えない。が、そんな設定を無視してるストーリーがとても良い。背景が全く関係なくキャラクター各々が一個人としてとても映えたものですのでもはや青春期を描けたら何歳でも良いのかもしれない。
メインの声優さんたちの語りで作品に強く引き込まれるが、更に劇中音楽が素晴らしく色んな気持ちにさせられる。早見さんには珍しい感情の激しい役を演じているのも見物かもですね。
久しぶりに見直したのだけどなぜか前半のOPのサビで胸を鷲掴みにされる。何故だ?かなり周回してるので理由が分かっててもおかしくないのに分からないんです。歌詞なのかな?
色々レビューで書きたいのに毎回書けなくなる。と言うより作品に没頭して見てしまう。
そんなお気に入りのこの作品はぜひともイヤホンやヘッドホンで音を感じてほしい。暗がりで観て色を感じてほしいです。圧巻の最終話にあなたは何を思うだろうか。
1周目に強い喪失感を感じたならば日を空けて2周目を観ていただきたい。色んな想いに気付くことができるだろう。