たわし(爆豪) さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
少年ジャンプ全漫画の壮大なパロディ
冨樫先生は幽遊白書の頃から一言で言うと、全ジャンプ系漫画のパロディを描いている。
それはご自身が、「崇拝するのは鳥山明先生で、自分にとって神のような存在。ドラゴンボールがなかったら自分の今はない」とジャンプ流でおっしゃっていたように、
実はひねくれながらも一番ジャンプらしい漫画を描いている作家でもある。
冨樫先生は荒木飛呂彦的な奇抜で独特のアイデアを出すようなタイプではなく、実に見事な物語の構成で魅せる仕事人なのだ。
アイデア自体をいろいろな漫画からとってきて、それを巧みに張り合わせるのが非常に上手く、ゲーム要素やミステリーまで幅広く取り入れるので生粋の「オタク気質の漫画家」とも言える。
それは井上雄彦的な躍動感のある体育会系ではなく、まさに己の知識のみで勝負する頭脳派文化系である。
現在、37巻まで刊行されているハンターハンターだが、おそらくはライフワークとして一生をかけて描かれるだろう。
それはまるで手塚治虫先生の「火の鳥」のように。。。