Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
超大型巨人の出現により人類の平和と幻想が破られたあの日から、エレン・イェーガーの果てしない戦いの日々は続く…。
2017年春アニメ…きっとこの中で一番世間の注目度の高かった作品、と言っても過言では無いと思います。
思い返せば1期の第1話目の超絶展開が一気に話題を呼び、放送後には上野の森美術館で「進撃の巨人展」が開かれたほど…そういえばオープニングを歌っていたLinked Horizonさんはその年の紅白歌合戦にも登場していましたよね…
アニメに対する世間一般の認知度を上げてくれた作品…そういう意味からも、そして純粋に物語の続きが気になるこの作品の一ファンとして、この放送を首を長くしてまっていました。
きっと私と同じようにこの放送を待ちわびていた人も多かったのではないでしょうか。
逆に言うと、それだけ世間様からのプレッシャーの強い作品だった…ともいえると思います。
そんな期待と不安の入り混じったこの作品…首尾は上々だったのではないでしょうか。
エレンの巨人化により、ただ駆逐すれば良いだけの存在ではなくなった巨人…
それに巨人になれるのはエレンだけじゃなかった…
巨人に対する定義は変化の一途をたどり、翻弄され続けた調査兵団…
2期では物語を更なる混沌へと叩き落すところから始まります。
全く予期せぬ場所に巨人の存在を感じるだけじゃなく、巨人の内情を垣間見ることができたと思います。
全容はまだまだ分かりません。
ですが、分かったことがあります。
知能の著しく発達した巨人がいること…
「巨人」という枠で括れないこと…
人類はもっと巨人のことを正しく知らなければならないということ…
物語の中盤から終盤の展開は正直かなり胸が痛みました。
エレンの悲痛な叫びが耳に残っています。
でも、もし自分がエレンの立場だったら、きっと同じ言動を取るでしょう…
だってこれまで一緒に死線を何度も潜り抜けてきた仲間あったじゃありませんか…
精神的に何度も支えてもらったし寄りかからせてもらった…
一緒にいて良かったと本気で思っていた…
きっとすべてが壊れたんだと思います。
これまでの関係も信頼もぜんぶ…
そんな絶望的な状況を目の当たりにして、自分の感情がミカサに流れているのが分かりました。
ただ一人、まったく違う角度からの後悔…
これまで何度もエレンに手を指し伸ばしてきたミカサ…
エレンを行く手を阻むものを何度も排除してきたミカサ…
例え何があってもエレンを中心としたミカサの言動を幾度となくみてきましたが、私は今回ミカサを初めて怖いと思ったかもしれません。
あんな目ができるなんて…
全身から殺気が迸るって、こういう事を言うんだ…
でもこれは何をも厭わず全てにおいてエレンを優先してきたミカサだけに与えられ特権なんだと思います。
きっとそこにはアルミンですら立ち入れない壁が介在するのだと思います。
エレンの敗北…事の状態を知って涙するミカサ…
ハンネスの励ましの言葉に心底温かさを感じながら、はやる気持ちを抑えきれず飛び出す彼女の雄姿に思わず目頭が熱くなってしまいました。
人間ってなんて小さく無力な存在なんだろう…
一人でできることって、どれだけ頑張ってもなんてちっぽけなんだろう…
きっとそんな事は調査兵団の誰もが分かっていること…
例え知っていてもこの状況を打破したいから前に進まずにはいられない…
この気持ちはチーム内に伝染させる事のできる思い…
そしてこの思いは連鎖する…
例え今日がダメでも明日には手が届くかもしれない…
だから人は頑張れるのだと思います。
エレンを思うミカサやアルミンの気持ちを乗せて調査兵団は怒涛の勢いを見せてくれます。
そしてそれはエレンも同じ…
だってそうしなければならない状況に遭遇したのだから…
巨人に壁を壊された日から願ってやまない状況がやってきたのだから…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、Linked Horizonさんの「心臓を捧げよ!」
エンディングテーマは、神聖かまってちゃんさんの「夕暮れの鳥」
本作品とLinked Horizonさんとの間には切っても切れない関係が出来上がったみたいですね。
今期の曲も熱かったと思います。
1クール12話…前期からの続きで26話から37話まで放送されました。
放送前はてっきり1期同様2クールだと思っていたので、テレビ欄で(終)を見た時にはビックリしましたが、既に来年には第3期の放送が予定されています。
もちろん、3期もしっかり視聴させていただきます。