狗が身 さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
雑感。
前後編となる本作は接触篇がTV版の総集編、そして発動篇がTV版では描かれなかった真の結末。
見所はやはり、キャラクターの壮絶な死。
イデによって自分たちが死ぬように仕向けられていることを知りながらもいがみ合うことを止められず、武器や兵器を手にどこまでも戦い続けてしまう、という恐ろしい内容だ。
その死に様も、その行為の醜さを表わすかのように、むごたらしいものが多かったように思う。カーシャとかカララとかアーシュラとかね…。
しかしもっと凄いのはそのオチである。
双方は全滅し、魂だけの存在となって来世へと仲良く向かう、というものなのだ。
「この人生ではどうにもならなかったけど、来世に期待しようぜ!」ってこと。
これだけ尖ったメッセージを肯定できる人間は中々いないと思う。富野氏の闇は僕には計り知れない…。
メッセージ性はかなりアレだけど、映像の迫力、破滅のカタルシスはかなり惹かれるものがある。一部からカルト的な人気を有しているのも納得の一作。