「彼女と彼女の猫 -Everything Flows-(TVアニメ動画)」

総合得点
64.2
感想・評価
205
棚に入れた
910
ランキング
3938
★★★★☆ 3.5 (205)
物語
3.5
作画
3.6
声優
3.7
音楽
3.4
キャラ
3.4

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ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

出会いは人を豊かにし、別れは人を強くする

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
原作?は、1999年に新海監督が自主製作で作った、5分弱のモノクロアニメ。私が観たのは、8分×4エピソードのフルバージョン。

登場人物は非常に少なく、台詞も少ない。完全に小説のようなつくり。余白が多いからこそ、視聴者が色々と考えたり、自分の体験に重ねていくタイプのアニメなのでしょう。

ちなみに、実は(800以上アニメ観ているくせに)新海監督作品、デビューです(笑) だから当然、「君の名は。」も観てないし(剣道部には大流行に逆行する悪癖があります)w んで、「君の名は。」を観る前に、いくつかの新海監督作品を観ておこうかとw

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
この作品、「奇跡の具合が絶妙だな」と。

アニメなんで当然、フィクション(奇跡)を使えるんだけど、この作品で使っている奇跡は、「死を前にした猫が、受話器に乗ってしまい、短縮ダイヤルで実家に電話がかかる」というものだけ。その結果、「すれ違っていた母と娘が仲直りをする」という、非常に現実的な奇跡。このへん、絶妙だな~と。

「猫は死に場所を選ぶ」と、よく言われます。ロマンチックに考えるなら、「飼い主を悲しませないため」で、生物学的に考えるなら「(弱っている姿を自然界で晒すことは死に直結するので)外敵から身を守るため」なんて言われています。

ダル(猫)は彼女(飼い主)の腕の中で死にました。

もし、前者を理由とするなら「自分(ダル)がいなくなっても、もう彼女なら大丈夫だ(悲しみに負けない)」と思った(安心した)のかもしれません。もし、後者を理由とするなら「彼女の前でなら弱っている姿を見せても大丈夫だ」と思った(安心した)のかもしれません。

これが、どちらの解釈が正しいか、あるいはどちらも異なるのかはどうでも良いです(まあ、少なくも安らかな死ではあったと思います)。

ただ、色んな解釈ができる作品だし、シーンだということです。そしてそれは、総括に書いた「余白の多さ」が生きているからだと思います。

「ダルと出会ったことで、彼女の人生はより豊かになり、ダルと別れたことで、彼女は新たな一歩を踏み出し(強くなり)ました」。レビュータイトル通りの、なかなか良いショートアニメでしたね。

これから、いくつかの新海作品を観てから、「君の名は。」を観てみようかと思います♪
{/netabare}

投稿 : 2017/08/03
閲覧 : 387
サンキュー:

26

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