二足歩行したくない さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
総合的にはB級パニック映画のような印象
賛否両論のF91です。
私的には、悪くはないけど、他のガンダム作品に比べ今一残念な感じを受けました。
平和な時代が長く続き、人々は腐敗した地球連邦政府に統治されていた。
この地球連邦政府を打倒するため、「コスモ貴族主義」を掲げた軍事組織「クローズボーン・バンガード(C・V)」はスペースコロニー「フロンティアIV」を襲撃する。
「フロンティアIV」に住むシーブック・アノーは、友人たちと共にコロニーを脱出するが、仲間の一人、セシリー・フェアチャイルドはC・Vに連れ去られてしまう。
その後、シーブックたちは地球連邦軍の練習艦「スペース・アーク」に保護され、F91と呼ばれるモビルスーツに出会い、シーブックが死んだと思ったセシリーは、C・Vの象徴的存在として生きることを選ぶ。というのが大まかなあらすじ。
過去の宇宙世紀モノと時間軸以外の繋がりはなく、F91もガンダムではありません。
ストーリーは勧善懲悪で、カロッゾ・ロナという絶対悪が登場します。
C・Vとしては終盤で分離するのですが、分離した方については本作中では語られず、ガンダムを駆って悪を誅することが目的。
ラストも珍しく、わかりやすいハッピーエンドで終わり、ガンダムにしてはシンプルな話だと思います。
ただ、ストーリーは端折っている雰囲気があり、普通にやると2クール分はありそうな話を無理やり2時間に収めているような駆け足感があります。
アクの強い人物が出てきたと思ったら死んだり、要となる人物が唐突に登場したり、敵があっさりと裏切ったり、とにかく唐突なストーリー展開が目立ちます。
いっそ3部作にするべきだったのでは?と思います。
映画は小説のダイジェスト版との意見も多々見られるので、小説をそのうち読んでみようかと。
モビルスーツのデザインは結構、キャッチーで良かったです。
技術の進歩により、高性能で軽量小型化したため、過去作と比べ小さくなったことが一部で不評だそうですが、視聴時にはあまり気にならなかったです。
それよりも、序盤のデナン・ゾン、デナン・ゲーによるコロニー襲撃シーンや、バグによる虐殺のシーンなどの残酷描写が印象に強いです。
ストーリーの急展開さも相まって、総合的にはB級パニック映画のような印象を受けています。
なんだかんだでラストは良かったです。
あと、主題歌が名曲。主題歌のために見る価値があると思います。