タケ坊 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
殻に閉じ籠もるのも破るのも、結局は自分次第
☆物語&感想☆
普段あんまり劇場版を観ない自分も、地上波でやるというので観てみました。
何でもきっかけっていうのは大事ですね。。
内容の方はあんまり詳しく触れませんけど、
過去の岡田麿里作品に見られる「トラウマ」をベースとして、
それをどう克服していくか、過程を描いていく、恋愛要素も含んだ青春群像劇。
今思えば「キズナイーバー」「あの花」ちょっと違うけど「迷家」なんかを観ていれば、
この人の脚本トラウマ話ほんま多いよなぁ、ってツッコミたくはなりますが。。
まぁそれでも普段深夜アニメなんか観ない一般人には関係ない...問題は完成度ですよね。
で、中盤までは良く出来てるエンタメ性も備えた青春群像劇で、
クラスで団結して一つのものを作っていくところなんかは青春エエな~と思いましたし、
4人のドラマ(順がメイン)も良い感じに描けてたんですけど、
{netabare}ミュージカル本番前日からラストの展開が少々残念。
ミュージカルやることになったのも主人公が発端で、
やる気が一切なかったクラスが急転直下まとまって、あれだけ良い感じにまとまってたのに、
当の本人がしょうもない(他人にはどうでも良い)個人的感情で逃避って...う~ん、これはちょっとありえへん。。
まぁトラウマの発端のホテルでのシーンをやりたいがため、
ミュージカルでの演出をやりたいがためでしょうけど、
クライマックスのホテルでの拓実とのシーンもイマイチ感情移入できず。。
ちょっと主人公の思考が幼稚かなぁと感じちゃったんですよね。
その後ラストの田崎の告白とか、正直要らんやろ~取って付けたようなラブコメ要素は。{/netabare}
そんなんより順と母親とのその後の方が見たかった。
尺的な問題も有るでしょうけど、物語の意外性(殆どひねりが無い)、
恋愛要素、結末のまとめ方、
これらに関して、岡田麿里脚本で似た作品を比べると、
「キズナイーバー」の方が完成度的には上、観終わった後の充実感も劣ると感じました。
☆声優☆
若手の人気声優メインのキャスティングで、演技もそつなくこなしてましたね。
内山さんの音痴っぷりが本作でも誤魔化しきれてなかったのは...何とも笑
どっかで聞いたことあるけど、あまりアニメじゃ馴染みない声やなぁとクレジット見て意外だったのが、
女優の吉田羊さんでしたが、なかなか演技は上手かったと思います。
☆キャラ☆
脚本もそうですけど、岡田麿里のキャラは他作品と被るようなのが多いのが難点ではあるものの、
描き方に関しては心情が伝わってくる、というか解りやすいのは評価したい点。
☆作画☆
大手A-1が本気出した劇場版となれば、そりゃ作画は綺麗で何も不満はありません。
劇場版とTV作品で同じ評価基準で点数付けるっていうのも、どうなんかなぁとは思いますが。。
☆音楽☆
タイアップの主題歌がアイドル曲って...せめて歌詞は岡田麿里が書けばまだ評価したいところですがね。
ミュージカルでのラストの曲、面白いんですけど字幕入れてくれと思いました。