めっちょん さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
鏡よ鏡、私、世界を変えたいの ———生まれたばかりの子供が少しずつ自我を持ち世界を形作っていく物語———
ワンダーランドは人の心の中にある世界
見た事感じた事がそのまま形となり無限に広がっていく
皆さんのワンダーランドはどんな世界でしょう
それは決して架空の世界ではなくどこかで本当にもう1つの世界として出来上がっていってるのかもしれません
と、考えたところでこれは似た設定にローゼンメイデンがあることに気付きました
どこまでインスパイアされてるのかは分かりませんが比較検証するのも楽しそうです
基本はやはり『不思議の国のアリス』ですね
僕はこの作品ちゃんと読んだことは無いのですが
あらゆる作品に影響を与えるこの作品、一度しっかり読んでおくのもいいかもと思いました
「うーんモシャモシャする!」「よくわからん!」
紗名のキャラはすごくいいですね
どちらかというと男の子っぽい行動の見た目は可愛い女の子
なんというか大人から見た理想の子供像という気がします
前半はアリスの夢と紗名の説明と共にそれを利用しようとした研究所とミニーCの闇を中心に描かれてました
それゆえ紗名を人として捉えないシリアスと胸糞展開が多く樫村家パートのほのぼの展開と対称的に描かれてましたね
ミニーCは最愛の人を失くした心情、持たざる者の悲哀を描いたと思われる
「魔法少女☆一条さん」が大活躍したパートでもありましたw
後半はーちゃん編
はーちゃんの行動はいろいろ不可解
家を出ようとしたり逆に閉じこもったり街の人を全員止めようとしたり
能力を使ったのを後悔しながらその能力に頼ろうとするのは何故なんでしょう
で、また後悔する
私は悪い魔女と自虐して自らの不幸に酔ってる印象もありますね
まあ、自ら破滅に行くような発想がメンヘラな女の子らしいっちゃらしいのかも知れません
ちょっと社会的なテーマが入ってる気がします
母親の言うとおりに教室で挨拶したらみんなに笑われたというエピソード
大人の押し付けを単に正当化してるみたいで素直に感動は出来ませんでしたね
他のみんながおかしいのよとでも教えたいのでしょうか
これはたぶん大人側の論理でしょう
モンスターペアレントの片鱗を見た気がしました
これが原因で人を操る能力なんてのを生んでしまったのかも知れません
そしてここでもまた樫村家の日常パートとは対称的な描かれ方をしてました
10話からの舞台となったワンダーランドの世界凄い良かったですね
押し入れにある小さな扉の入り口
いたずら好きの小さなウサギの人形
突拍子もなく次々と形を変える世界
まさに子供の豊かな想像力を形にしたような楽しい世界でした
オルゴール調のBGMも良かった
ちょっと良く分からなかったのがワンダーランド=紗名のはずがはーちゃんの魔法と衝突してワンダーランドが暴走したんでしょうけど
その後暴走したワンダーランドはちゃんと紗名の元に戻ったんでしょうか
あるいは元々ワンダーランドと紗名は別々の存在なんでしょうか
ワンダーランドと紗名の関係がいまいちハッキリしませんでした
EDはたぶん大人の紗名なんでしょうけど大人になったエピソードが凄く気になりますね
物語自体が大人になった紗名の回想録という設定も気になります
あるいは続編で過去のエピソードを絡めつつ完結編としての企画があるかもしれません
非常にワクワクする設定ですね