ジャスティン さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
2つの世界で繰り広げる恋愛アニメ
この作品は私の中で一番好きなアニメといっても過言でないぐらい好きなシリーズ。
当時は『CLANNAD』と放送時期が被ったことで『陽のCLANNAD』と『陰のef』と呼ばれたこともあったそうです。
efシリーズの原作は『ef - a fairy tale of the two.』という18禁ゲームが原作。原作ではあの名作『君のは』で有名な新海誠を用いた美しい背景と人物
の描写をうまく引き出している演出が多い。※新海誠さんはCG担当なので、おそらくは最初のOPに入る前のところと思われる。
世界観としては日本とオーストラリアにある同じ地名がついた「音羽」という町が舞台。
この作品評価すべきところは、シャフトが得意な心の描写を映すシーン。そしてOPや背景と人の現実的な美しい描写が素晴らしい作品だと思います。シャフトと言えば【まどマギ】【物語シリーズ】【ひだまりスケッチ】【ニセコイ】などを制作した会社で今回で言うと『物語シリーズ』のような印象を思い出すような描写がとても多く感じました。
この作品の美術関係から述べると背景と人物の描写がとても独特で、普通アニメなら主役系の『人物』『ロボット』『動物』といったキャラクターを登場させる場合、背景よりもキャラが目立つようにして、キャラを大きく描いている描写が多く感じさせます。しかし、この作品では背景を広く見せて、人物を小さくすることで。美しい世界観を表現出来ています。
ネタバレ注意
{netabare}
私が一番好きなシーンはみやこのデートの待ち合わせのシーンがお気に入りです。紘くんは日曜日にみやことデートを約束をしているのですが、実はその日は景ちゃんのバスケの試合があった。紘くんはみやこのところへは約束の時間になっても現れなかった。このシーンでは、みやこの心境が分かるシーン。みやこは紘くんが来ないので電話をすることにした。でも留守電が鳴ってしまう。5分後ぐらいにまた電話をしてみるけど、電話に出ない。(...)やはり出ないのでみやこはまた紘くんに電話をしたが、また留守電。これが何度も続き約100件は電話の通知があったと思う。このシーンで凄いと思うことは『文字は表現法の一つ』というのを教えてくれました。このみやこが電話している時のシーンはみやこでいう『色がない』という表現とみやこの心境がマッチングして(もう文字は怖い)という感じに鬱要素を引き出すことでみやこの心境がいかにやばいかを視聴者側に伝えているように感じる。
このシーンが終わると今度は紘くんが追い込まれていくシーン。このシーンでみやこは紘くんと離れるようなシーンに入る。その時みやこは公衆電話で電話をしているときに、そのシーンではテレフォンカードが映るのですが、そのテレフォンカードは『CLANNAD』のだんご大家族が描かれていて個人的に欲しいグッズ。紘くんはどこの公衆電話にいるのかを必死に探しながら通話をする。このシーンで凄い演出は二つあって一つはみやこのテレフォンカードのリミット時間での演出。この演出があってこそ、紘くんとみやこの関係性には時間がないことを示しているように見える。そして、みやここの公衆電話の形が砂時計になっていることに気づくかどうかを試すかのようなシャフトの演出が神でした。二つ目は、時間にせまっていくつれて、背景や空の色が変化していく描写、時間が迫っていくと、夕方の空から、輝いた空になったり、少しずつ見方を変化させたりと、シャフトらしい演出をかなり利用して素晴らしい演出がここに全てつまっている。
この作品ではOPやEDにも評価があり、話数に区切って色を変化させることで、心境を表しているようにも感じました。
私の中ではこのアニメは『アニメは芸術』のように感じて、アニメーションを動かすのも大切ですが、自然なものにも自分から目を向けることで、ジブリ作品のような、まさに新海誠さんのようなアニメーションに繋がるのではないかと思いました。
{/netabare}