たわし(爆豪) さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:今観てる
構成力のなさに辟易
アメリカではアベンジャーズやらジャスティスリーグやら、スーパーヒーローものがハリウッドを席巻しているが、我が国、日本といえばスーパーロボットと美少女の国であることは言うまでもない。
しかし最近はアイドル美少女アニメやイケメンアニメが増えたせいで、ロボットものは衰退したとされていたが、ここに来て挑戦的なロボットアニメが満を持して登場した。それが、「ナイツ&マジック」である。
設定は昔あった富野喜幸御大の「オーラバトラーダンバイン」にそっくりといえばそっくりだが、非常に作画の完成度も高く、特にCGでの怪獣とロボット戦闘シーンは安っぽくなく非常に良く出来ていると思った。世界観の設定もできるだけ奥行を持つように設計されて空間の広がりを感じるし、ファンタジーの世界感の見せ方もうまい。おそらく予算も潤沢。
昨今の「君の名は」のブームでアニメに資本が流れているからかもしれないが全体的に高品質になっているのは業界の繁栄にも通じるかも知れない。
と、言うより思っている以上に海外市場を考えているのかもしれない。(現に北米でのコミコンで日本のアニメや漫画のシェアもアメコミ並みに広がっているし、北米版ブルーレイが売れているそうです。)
今後に期待。
追記:全話視聴済み。作画は全体的に非常に良かった。特に3DCDモデリングはここ最近目まぐるしい進化でその分野は素人なので素晴らしいと思う。
脚本に関してだが、こちらは逆に難があった。世界観や設定を作りこんでいないのだろうか、ところどころ付け焼刃な所が有り観ていて物足りなさが残る。最近は作画の技術がトップレベルでも内容がついて行けてないものが業界的に増えている。海外は脚本家がひとつの作品に最低でも5人程度は就いてお話の矛盾点や設定の矛盾を治す役割があるそうだが、そこが日本の作品は甘いと思う。自分がアニメ会社やっていた時代も、脚本家にストーリーはほぼ任せてしまい、分業化しすぎて機械的、作業的になってきてしまっていたのでアニメーターや演出家のやる気も削いでしまう結果が多かった。これはプロデューサーや監督がどういう人なのかによって決まってしまうため、ある程度は仕方のないことだが、上の人間が比較的年齢層が高いと固まりすぎて良い新人が育たない気がします。