ato00 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
管理型社会の闇。人は一体何を礎に判断するのか?
{netabare}ある日の友人○○との会話
友人「ねえ、一緒にアニメ観ない?」
私「いいけど、何にする?」
友人「サイコパスなんてどう?面白そうだし。」
私「血がプシーなんて観る自信ないなあ。○○は大丈夫と思うけど」
友人「えー、そんなこと言ったら私が残酷みたいじゃない。もう知らない!」
心の中で詫びる私でありました。{/netabare}
なんてことはおいといて、勝手に視聴開始です。
事前情報無しでの視聴は恐ろしい。
なにせ血がプシーどころじゃない、血がザブーンだもの。
結局、私の苦手なグロアニメでした。
数値(サイコパス)で人間が管理される社会。
すべては数字で判断され、犯罪係数が100を超えると社会から排除されます。
それゆえ、まっとうな生活を送るかぎり安全は保障されます。
しかし、客観的に算出された数値により各々の適性が判断され、人々は制限されます。
皆が思考停止した社会、果たしてそんな世で人は幸福なのだろうか?
視点を変えるだけで善が悪に、そして悪が善に。
信じるものの如何によって価値観が反転する。
そんな強烈なメッセージ性を含んだ知的な作品です。
近未来の東京で起こる事件を解決する公安局刑事課。
彼らが遭遇する猟奇的殺人の裏に見え隠れするある人物。
真実に迫るほどに深まる謎。
物語が加速度的に進行し、次が気になってたまりません。
じっくり作品を鑑賞するタイプの私としては珍しく1週間で観終わりました。
それほど先が気になる巧みなストーリー。
世界観がグイグイ迫ってきて、震えが止まりませんでした。
花澤香菜さんが新人監視官常守あかねを演じられています。
過酷な状態にもかかわらず、前に進むことをやめない。
その葛藤を冷静かつダイナミックに演じられています。
ラスト、常守あかねが如何に成長するのか。
社会のもつ根源的問題を考えつつご覧下さい。