101匹足利尊氏 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
TVアニメリメイクとは異なる新たなポケモン冒険映画の誕生
TVアニメ『ポケモン』序盤はリアルタイムで視聴してなかった私。
序盤の名シーンは劇場版第二作『ルギア爆誕』公開に先立つ、
スペシャル番組による振り返り等で昔話として知っている程度。
よって原点回帰を匂わせる本作のPVを見て、
本作なら見逃していた初期の良いところを体験できるのでは?と釣られた私。
で、映画館で鑑賞し始めて間もなく、
本作がTV版リメイク要素をオリジナル要素でアレンジしたリボーン作だと気が付きました。
しかも{netabare}タケシ、カスミは本編では出て来ませんし、
代りに出てきたカントー地方以外からの仲間は、
キャストが“特別出演”の方々でやや棒読み気味ですしw
ロケット団一味もネタキャラとはまた異なる
悪(ワル)の意地も少しは見せてくれるのでは?
と期待しましたが、結局、いつの間にか、
ばいきんまん級の飛距離で飛び去っていくネタキャラぶりw
噛ませ犬にすらなれずwやな感じ~~♪連発w(苦笑){/netabare}
この時点で、当初の期待とはまた異なる物を見せられていたはず……。
ですが、私はこの作品、冒険映画として素直に感動しました。
冷静に振り返れば、キャラの掘り下げは多分に説明切り貼り型で、
点在する感動シーンへのつなぎはやや強引で、押し売り気味な面もあり、
他にも随所に評価が割れそうな演出が盛りだくさん。
けれど、それ以上に、仲間との絆で試練を乗り切る。
まだ見ぬ場所へ、伝説を求めて、俺より強い奴に会いに、旅に出る……。
繰り返しぶつけられる王道要素、
少年少女の冒険心を断固是とする真っ直ぐな姿勢が、
執拗に積まれる、ぼうぎょ低下わざの如く心のガードを削り取り、
童心に戻った脳天にガツンと叩き込まれた感じ。
終わってみれば、数多くの原作ゲーム作品の蓄積等により、
色々な角度から何回でも新たな冒険を再生産できる、
『ポケモン』のコンテンツ力を痛感する、
何とも清々しい余韻が残りました。
ポケモントレーナーだけでなく、ワクワクを求める冒険好きにもオススメな作品。
しばしば短編と同時上映され、やや短尺傾向な『ポケモン』長編映画ですが、
今回も前年に引き続き上映時間{netabare} 98{/netabare}分の一本勝負!
ピュアなハートで是非、受け止めて欲しいと思います♪