jack さんの感想・評価
2.3
物語 : 1.5
作画 : 3.5
声優 : 2.5
音楽 : 2.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
ズバリ、海上版ガルパンになりきれなかった、女の子の可愛さだけを楽しむアニメ☆2
ニコニコアニメスペシャルで見た。
指揮権だとか、管制室の警備態勢だとか、階級や命令が曖昧だとか、艦長の職務放棄が常態化しているだとか、気にしてはいけない…つまりこれはギャグアニメなんだ…ギャハハとツッコんでコメントを打たなきゃ見てられん。キャラアニメとして見るには数が多すぎて覚える気を無くす
以下、私が気になったこの作品の粗を列挙する。良い点はタイトルで述べた通りである。悪意があるわけではないこと、またどうしてもガルパンと比較してしまう事を予めお断りしておく。
まず1話で主人公が{netabare}艦長に選ばれます{/netabare}が、この理由が作中語られることなく終わります。これがガルパンならば朝みぽりんが目覚めて「もう家じゃないんだ」の不穏な一言からのみほの友達との自然な台詞回しで視聴者に伝えていたところです
{netabare}6話で無意味に機銃を味方に向けたり、掃海のために出撃した小型艇がその機雷に不注意でぶつかって爆発{/netabare}したり、はっきり言って、兵器を題材にしたアニメとしては不適切な行動が目立ちすぎる。海上保安庁の協力を得ていてこれでは残念という他ない。ガルパンの「謎カーボン」の様に一応の作中に明言された設定で安全性が示されているわけでもなし。
まだある
この物語に登場する学生らはブルーマーメイドを目指して実習しているわけだが、そのブルーマーメイドが全然頼りにならない。肝心な作戦はいつも主人公らに頼りっきりとなる。ブルーマーメイド、いいのかそれで。その主人公らにしても状況に突き動かされて動いているだけで、場当たり的な物語回しが最後まで続くのは流石に飽きる
また、翼を利用した航空力学は存在しているのにそれが戦闘機などの航空戦力の形として現れていないのが不自然。作品の世界観のために航空戦力は意図的に省かれたのでしょうが、逆に航空戦力が中途半端な形でしか登場していないだけ、いっそう違和感だけが残る。ガンダム系列の作品群における、宇宙戦闘時に当然考えられるビーム兵器を無力化する「ミノフスキー粒子」のような技術的建前すら無いのが致命的である。
32人ものキャラクターが主人公の船に乗っているらしいがキャラ立ちしている人数が少ない。実はガルパンの生徒なぞもっと多いのだが(!)、戦車のキャラクターに、生徒会や風紀委員の業務に、趣味に、部活に、それぞれ関連付けて描いているためユニット毎に特徴があって実に覚えやすい。モブと言うにはの出番がありすぎ、かといってキャラが立っていない乗組員の一人一人まで「家族」にしてしまった弊害か、ガルパンと同じ話数を使ってもこうも名前の覚えに差が出る
多少無茶苦茶でも作中世界で一応の説明を説明臭くない程度に、かつ話の流れを邪魔しないテンポでそつなく行っていたガルパンは偉大だったと再認識する、そんなアニメである。