Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「剣姫アイズ・ヴァレン何某」活躍の傍らで、本編を違った角度から見れる作品
この作品の原作は未読ですが、本編を「お気に入りの棚」に入れるほど大好きな作品なので、外伝アニメ化の発表は嬉しい限りで首を長くして放送を待っていた作品の一つです。
「強さを求め続ける少女と、その眷属の物語」と銘打っているだけあって、本作の主人公は剣姫で物語の中心はロキ・ファミリアとなっているのですが、この作品を見て改めてビックリしたのが設定の細かさです。
本編ではロキ・ファミリアのメンバーはちょいちょい登場はしていた…という印象しかありませんでしたが、改めて本編を見直してみると結構登場しているんです。
双子の姉妹であるティオナ、ティオネは覚えていましたが、今回準主役的位置付けで頑張ったレフィーヤなんかは正直あまり印象に残っていなかったのですが、実は結構登場していたり…
本編と外伝が相互に結び付いた作品なので妙な改変はできないという縛りがある中、この作品に登場するキャラはどれも自然だったと思います。
これは本編の時からしっかり設定を練っていないと違和感を感じると思うんですが、この作品にはそんな違和感は感じませんでした。
「物語を作る」ってこういう事なんだと勉強になった思いです。
こうして視聴を始めた訳ですが…やっぱり気になるのはベル君と神ヘスティアの存在でした。
剣姫が強さを求める理由は結局分からず終いでしたし…
でも面白かったのは、本編を違った角度から見れた事でしょうか。
物語の展開や尺の関係上、本編では描かれなかった裏の部分にもしっかり手が入っているので、この外伝を視聴して本編の内容が繋がった部分があるのも事実です。
個人的には中層でベル君がミノタウロスと対峙した時のシーンが一番好きかも…
必死で助けを乞うリリィ…駆け付けるアイズ…
「大丈夫…頑張ったね…今助けるから…」
「いかないんだ…もうアイズバレンシュタインに助けられるわけにはいかないんだっ」
そしてそこで繰り広げられるベル君の冒険…
「あれって…レベル1じゃないの…?」
「ひと月前…ヴェートの目にはあの少年がいかにも駆け出しに見えた…違ったかい?」
「アルゴ・ノートみたい…」
何度見ても見惚れるシーンです。
一方、外伝の物語も中々根の深そうな問題を抱えていました。
その問題には神様も関わっているようですが全容は謎のまま…
ただ分かっているのは、相手も相当な手練れであるとい事…
今は本編と外伝で物語が分かれていますが、同じ時間軸で切り口が違う作品同士なので、いずれは物語が一つになるのでしょうか。
そうすると、今はロキ・ファミリアの敵かもしれませんが、明日はヘスティア・ファミリアの敵になるかもしれない相手…という事になります。
それにレビューを書くためwikiをチラ見したところ、本作以外にも幾つかの外伝が発刊されているようです。
外伝より本編を進めて欲しい…が本音なんですけど。
ベル君がどこまで強くなるのか…その先に何があるのか…やっぱり気になりますもん。
でもこの外伝が面白くなかった訳ではありませんので…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、本編に引き続き井口裕香さんで「RE-ILLUSION」
エンディングテーマは、鹿乃さんの「day by day」
曲も好きでしたが、一番好きだったのはオープニングアニメです。
ヘスティアの頑張っている姿が印象的です。
1クール12話の物語でした。
この作品単独でも十分に楽しめると思いますが、本編を視聴してから見るとこれまで見えてこなかった関係が見えるので、そういう楽しみ方もある作品だと思いました。