「進撃の巨人 Season2(TVアニメ動画)」

総合得点
93.6
感想・評価
1300
棚に入れた
7294
ランキング
13
★★★★☆ 4.0 (1300)
物語
4.1
作画
4.1
声優
4.0
音楽
3.9
キャラ
4.0

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

謎が謎を呼ぶ展開

 原作は既読。
 1期でも人間対巨人のバトル中心から徐々にミステリー要素が加味されていたが、本作はそれが
より顕著に。
 一部の謎が明らかになると同時に、新たな謎が掲示されるといった具合で飽きさせない。
 この謎自体も誰が巨人なのかという局所的なものから、作品世界の全貌に関わるような大きな
ものまで幅広く、それも飽きさせない理由かも。
 明らかになった謎に関しては改めて細かい伏線が張り巡らせれていたことに感心。
 伏線と言えば、それがプロット、設定、世界観的なものだけでなく、キャラの心情的なものに
まで及んでおり、それがドラマの奥深さに効果を及ぼしているように思えた。

 キャラに関してはそれなりに印象には残っていたが、これまでストーリーの主筋にはあまり
絡んでいなかったライナー・ブラウン、ベルトルト・フーバー、ユミル、ヒストリア・レイス
(クリスタ・レンズ)といった本作のキーパーソンがやはり印象深く、単にストーリー上の重要人物と
いうだけでなく、それぞれの背景に伴う心情描写がまた興味深いものになっている。
 ヒストリアは1期においては可愛いマスコット的存在に過ぎなかったのに、ここに来てストーリー
上重要な存在に。更に成長譚という側面で観ると、本作と3期の前半に関しては第二の主人公と
言っても良さそう。
 ライナーとベルトルトに関してはついに巨人であることが判明したが、二人の真相や精神状態を
知ったうえで改めて1期からのこれまでを観ると二人の描写に関してはなかなか興味深いところが
多々。
 104期生のリーダー的存在だったライナーに対して、おとなしめな印象だったベルトルト
だったが、ライナーが心を病んでいることを考えると、ベルトルトの方が精神的にはタフだった
みたい。
 ライナーと言えば、ヒストリアに対しての結婚願望を思うシーンが1期からあるが、これまでは
殺伐とした場での脳天気な思いというギャップが生む一種のコミカル的要素として捉えていたが、
真相を知ってしまうと、ライナーの故郷帰還後の計画の一つのようで、ガラッと違った印象で見えて
しまうところが面白い。

 前述の4人には信念を持つ者、あるいは覚悟を決めた者の強さ、凄さ、怖さなどを感じることが
あったが、こういった部分は他を犠牲にしてもエレン・イェーガーを救おうとする
エルヴィン・スミス、善性を捨てたアルミン・アルレルト、過去の清算を果たそうとする
ハンネスなど、他のキャラでも随所に感じられた。エレン第一のミカサ・アッカーマンは
相変わらずだが。
 こうした強さを見せつつ、ミケ・ザカリアスやナナバの末路のようにこれまでの強さを感じられた
精神性がもろくも崩れていくのも、これまた人というものといった印象。

 長い話の一部を映像化したもので、その中ではそれなりにうまくまとまっていた感があるが、
あくまで前後あってのものといった印象。
 あと1期が2クールあっただけにどうしてもヴォリューム感の物足りなさは感じてしまう。

 もう一つ残念だったのがハンネス役が藤原 啓治氏から津田 健次郎氏に代わっていたこと。
 事情は重々承知しているので仕方ないことだと思っているし、個人的にはこういったキャスト
変更は割とすぐ馴染む方(最近だと「ちはやふる3」の原田 秀雄役の石塚 運昇氏から三宅 健太氏)
なのだが、本作の津田氏のハンネスは最後まで違和感が拭えなかった。津田氏がやるとどうも
カッコ良すぎてしまう。

2019/11/21

投稿 : 2019/11/21
閲覧 : 269
サンキュー:

6

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