Koganei さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
衛宮士郎に共感した
数ある作品の中でもこれほどまでに入り込んだ作品はなかったかもしれない。
主人公の衛宮士郎に共感できない人は多いみたいだけど、自分と重なるところが多々あって涙が出る。
正義の味方にないたいという想い
自己犠牲の果てに得るものはなく自分をすり減らしていくだけという現実
それでもみんなに幸せであってほしいという願い
状況は違うけど、
自らを犠牲にしてでも困っている人を救いたいという思いの為に、
利用され、騙され、裏切られたことがたくさんある自分にとって、
その時自分のした選択を間違いだと認めることは、そこにあった大切な気持ちを否定することに繋がり、それを否定するということは、これまでの自分の生き方全てが間違いだったと認めることになってしまう。
そして今、自分はその選択を間違いだと認めており、これから先、以前のように人間の醜悪さに気付きながら、それでも誰かに優しくあれるか自問している。
この作品を観ると、自分のたどる未来の悲惨さを知ってなお、正義の味方であり続けるという選択をした衛宮士郎に、過去の自分の想いが救われる。
綺麗事すぎて、心から泣けて、でもかっこよくて、辛い時にふんばる力を与えてくれる、そんな作品です。