RFC さんの感想・評価
4.3
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
シリアスな設定にHENTAIとTSUNDEREを乗せたらこうなった
絵的に気になっていたうえに、
キャッチしている方の評価が高かったので視聴。
【作品概要】
主人公神原秋人、ヒロイン栗山未来は高校生で文芸部所属。
ただし普通と違うのはこの世界には妖夢と呼ばれる一般人には見えない
妖怪のようなものが存在しています。
主人公秋人は人間の父と妖夢の母の間に生まれた半妖と呼ばれる
レアな存在であり、不死。
ヒロイン未来は異界士と呼ばれる、妖夢を狩るハンター。
そんな二人が出会ってしまうところから物語は始まります。
【作品に対する感想】
敵同士が主人公とヒロインということで話の根幹はシリアスです。
ただしそこに強烈なキャラが乗ることで、シリアスなのかバカなのか
判別困難な独特なテイストになっています。
笑いもとりつつ、シリアスな物語を楽しめる。
一度で二度おいしい作品だと思います。
1)物語
起伏の激しい物語でとにかく飽きさせません。
一話で一気に持っていかれて、最後まで突っ切った感じですね。
個性的なキャラの会話はボケとボケと突っ込みで
かなり笑わせてくれます。
その反動か急転直下のシリアスなシーンでは余計に
重く厚いものに感じさせられます。
特に後半の{netabare}未来の決断と自己犠牲。
閉じた世界で延々と孤独に闘うことになっても大切なものを守りたい。
そういった覚悟には多いに感情移入させてもらいました。
{/netabare}
ただし最後のは{netabare}視聴者置いてけぼりのご都合展開に思われます。
そこは非常に残念!
{/netabare}
2)作画
バトルシーンの作画は圧巻ですね。
境界の彼方の抽象的な表現もよかったと思います。
3)声優
特に違和感なく聞けたと思います。
栗山未来が挙動不審になったときの演技が特に可愛かったですね。
4)音楽
OP「境界の彼方」を歌っている茅原実里さんは
アイマスOFAの玲音の中の人ですね。
角ばった堅い歌い方をする人で、印象に残ってます。
5)キャラ
とかく個性的でいいキャラ揃ってます。
①神原秋人(主人公)について
半妖の不死のため人からも妖夢からも孤独というシリアス経歴でありながら
極度のメガネフェチのHENTAI。
メガネ女子…いいですよね!
私が言いたいことはほぼ彼が代弁してくれました。
彼が現実にいたら、いい酒が飲めそうです(笑
②栗山未来(ヒロイン)について
血を操る能力から異界士として強力な存在でありながら、
異端扱いされ孤独、{netabare}さらには親を殺される{/netabare}というシリアス経歴。
しかし、メガネ・ドジっ子・嘘が下手・金欠・ひんぬー・盆栽マニアという
過酷な属性を与えられたTSUNDEREヒロイン。
一緒にいて飽きなさそうな娘です。
③名瀬博臣
異界士の名門名瀬家の長男というシリアスな立場でありながら
極度の妹LoveのHENTAI。
割と温厚で合理的な性格で、妹への異常な執着を除けばまともな人。
④名瀬美月
異界士の名門名瀬家の次女で半妖の秋人の監視役と言うシリアスな
立場でありながら秋人や兄をいじり倒すことを趣味というTSUNDERE。
斜に構えた言動が多いものの、根はやさしい娘ではないかと。
6)好きなシーン
{netabare}
①冒頭
作品最初のセリフが「自殺」。
重たい作品なのかと思わせておいて、
主人公が自殺する(と勘違いした)女子に説いた言葉が
「貴方のようにメガネが似合う人が死んではいけない!」
そしてその女子が主人公を刺殺(未遂)。
ポカン(・・?
冒頭で両極端な振りをする点では化物語を連想します。
②文芸部での秋人と美月のやりとり
ボケと突っ込みの無限ループ。
この辺のノリは関西っぽくていいですね。
③VS虚ろな影
秋人の熱くかっこいい部分が大爆発。
単なるHENTAIだけでないところが彼の魅力がよりUPでした。
④未来VS桜
今度は未来のかっこいい部分が大爆発。
単なるドジっ子だけでないところが彼女の魅力がよりUPでした。
⑤境界の彼方VS未来・秋人
そこまでの鬱屈な展開を吹き飛ばすイケイケな爽快感。
それでいてこの作品らしいボケは忘れない。
最高のクライマックスでした。
{/netabare}
7)「?」なシーン
{netabare}
①最後栗山未来はなんで戻ってこれたの?
最後の最後でご都合主義になっちゃったせいで、
物語が大幅減点。
いや、悲しく終わるよりハッピーエンドであるべきと思うんですが、
あまりに唐突で荒唐無稽だと「は?」ってなってしまいます。
②藤真弥勒の言動
こいつ結局何だったの?何が目的?
愉悦同好会の方ですかね。
{/netabare}