ミミック さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
”明”と”暗”の演出がとても綺麗
この作品を見てまず感じた事は何事においても”明”と”暗”を使い分けていることです。
その中でも、特に「暗さ」の中で表現される「明るさ」は別格級に綺麗です。
例えば、主人公とヒロインの性格の明暗や夜中に照らされる光の演出が”月”ホタル”花火”流れ星”のような自然的で具体的な「明るさ」から友達の輪の中にいても感じるような心理的で抽象な「明るさ」までそれはとても私の心に深い印象を残してくれました。
そういった「明るさ」を主人公の過去であったり、夜の様子などまさに「暗さ」を中心とした(個人的には暗い水の底にいる時に上を見上げて明るい光が差し込んでくる描写なんかはまさにこの作品が伝えたい事なんだろうなと思いました。)描写からの呪縛から「明るさ」へと一気に解き放たれる開放感みたいなものが感動させた要因なのかなとも思います。
”明”暗”以外にも前を向いた時に桜の花びらが舞うシーンなんかでは花びらの舞うスピードで観ている人に躍動感を与えている気もしましたし、世界が色づいてゆく瞬間がよく分かる描写になっているのなと感じました。
長文読んでいていただき誠にありがとうございました。