chiro さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
アニメらしいアニメ作品だったと思います
原作を知らなかったため、アニメジャパンで、この作品のプロモーションを観たとき、蔵六?ということで、いまいちだなぁと思っていました。
不思議な能力をもつ女の子と爺さんとの交流を描いた物語ですが、戦闘シーンなどがあって魔法少女まどかマギカ的な路線かとも感じたのですが、実際にはメルヘンチックな世界観であり安心して観ることができました。
最近は大人が大人として存在せず若者に注意もできない世の中ですが、経験のない若い人に年長者が教え諭すのは当たり前のことであり、そうやって子供も大人になり、また同じことが繰り返されるというのが社会のありようだと思います。
何でもかんでも好きにしてもよい自由にしてもよい。という一見物わかりのよい大人が増えることに対して作者としては蔵六という存在を置くことで、本当の愛とか優しさってなんだろうという問いかけではないかと思えます。
また、異能の存在を爪弾きにするのではなく、受け入れること。いじめや仲間ハズレが多い昨今、ここにも作者の主張を個人的には感じた次第です。
最後に主人公の女の子が大人になったシーンが出てきますが、蔵六やその家族みんなが彼女を受け入れた結果がラストで描かれたのでしょう。
作品としてはアニメでしか描けない世界でありアニメーションらしいアニメ作品ではないかと思います。