どらむろ さんの感想・評価
3.3
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
緋弾のアリアAAといい、外伝で百合主人公は鬼門?原作ファン御用達でしょうか?
ライトノベル、通称「ダンまち」の外伝です。全12話。
本編主人公ベル君憧れの美少女剣士・アイズが所属する強豪チーム、の一員の少女(アイズさんに憧れている未熟者)が主人公で、アイズさんに百合百合だったり、本編の別側面からの展開などが見所でしょうか。
原作未読、本編視聴済みな上で…この外伝はイマイチ面白くなかったです。
(酷評レビュー)
{netabare}『物語』
本編が弱小チームの成長株が主人公に対し、外伝は強豪チームの若手レギュラーな感じ。
主人公の少女魔道士レフィーヤちゃんが、憧れの先輩アイズさんの背中追いかけてがんばる…
世界観は本編観ていれば何となく分かるが、未読でも十分引き込まれた本編に対し、既読が前提な感。
殺伐とした事件や陰謀、アイズ出生の秘密?などは、結局原作ファン向けで、つまらなくはないものの、面白くも無かったです。
最後まで引っ張って(結局どうなったんだ…?)と。
全般的に陰気なのも難。
強豪チームなので、バトルのスケールがアップしているのは良かったです。
ただ、強豪キャラ達にさほど愛着あるわけではないので、バトルはまぁまぁとして、そこから個々のドラマや面白さに繋げて欲しかった。
(2017冬のチェインクロニクルと少し似ている淡白さ)
本作はドラマに繋がりそう…という素振りさえも中々見えず淡々と進行していた感。
そのバトルのカタルシスも、本編のベル君たちのギリギリの死闘の方が遥かに良かったです。
レフィーヤちゃんは才能はあるが本番に弱過ぎるタイプ、当初、そんな彼女の成長譚になるのかな、という印象でしたが…
彼女の問題は専ら精神面で、そこからアイズに対する日常含めた百合を経て、最終的に成長は見せたのは良かった。
本作の(ほぼ唯一の)褒め所は百合、アイズさんにプレゼント送ったりデート?したりで、孤高なアイズさんが少し打ち解ける関係性は良かったです。
…総じて、あまり面白くなかったのですが、ではどこが致命的にダメだったかは意外と分からない、評価し辛い外伝でした。
レフィーヤの先輩への憧れと成長譚、アイズの焦りと成長譚、進行する陰謀、という3本の柱いずれも中途半端。
強豪チームの見せ場と、新人の成長譚が噛み合わなかったような。
せっかく強豪チームならもっとあざとく無双見せてくれたり、新人の成長に絞るなら、ベル君にとってのミノタウロス戦みたいな山場があれば…
本編は原作未読でも非常に楽しめただけに、もう少し配慮が欲しかったです。
比較は無粋を承知で。
「緋弾のアリアAA(ダブルエー)」は、未熟主人公と、偉大な先輩との師弟関係が強固、対してダンまち外伝は片思い、百合物として不利。
間宮あかり(アリアAA主人公)は実力低・根性高で作風明るい、レフィーヤ&アイズは実力高・精神弱で作風暗い。
世界観やストーリーが初見でも分かり易いAA、一見さんお断りなダンまち外伝。
…AAも本編には及ばぬのですが、今思うとAAはそれなりに楽しめたです。
『作画』
キャラデザは十分可愛い、特に褐色の姉妹が絵的に好みでした。
ただ、ヘスティア様の例の紐みたいな見所はあまりない。
バトルのスケールは前作より上のはず、アクションも良く動いているはずなんですが、どうにも盛り上がらない。
『声優』
レフィーヤの木村珠莉さんは良かったのでは。
ロキの久保ユリカさんが印象的。
『音楽』
OPは本編に続き「井口じゃねーか!」(ニコ動弾幕)
本編の方が良かったですが、外伝もまぁまぁ。
『キャラ』
レフィーヤとアイズ、どちらも主人公としてはカタルシスに欠けた。
百合は、問題ないです!好きです。
未熟主人公の資質として大事なのは「不屈さ」というのがよく分かる。
アイズさん、本編では印象深い名ヒロインなんですが、不思議です。
ロキファミリアの面々は中々、褐色の双子が良かった。
強いがチームの和を乱す魔法剣士とか、いぶし銀のドワーフ戦士とか、キャラは立っていた。
それだけに、もう少し個々の魅力が見たかったです。
ロキの曲者っぽさは中々。
ベル君がちょこっと出演。
ヘスティア様の貴重さがよく分かった…{/netabare}