たわし(爆豪) さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
アニメとはこうあるべき
満点である。
キャラクター、シナリオ、演出。。どれをとっても30年以上前のアニメでありながら高品質である。
アニメーションとはこうあるべき。萌えキャラの元祖とも言われるラムちゃんが非常に可愛いし、何よりも押井守はこれ以上の作品を世に出していない。
押井守は青春時代をこういった晴れやかな恋愛とは程遠かった映画青年だったと言われる。
ゴダールやフェリーニ、ピンク映画を愛し、年に100本は映画を見ていたと公言している。
そのオタク知識をフル活用し、爆発させたのが「ビューティフルドリーマー」で
あり、ありとあらゆる映画のオマージュにあふれたモンタージュになっている。
原作者の高橋留美子は本作に激昂したらしいが、作品を解体されてしまった悔しさカラに違いない。
それほど強烈で凄まじい熱量と、映画に関わるものすべてを内包する賛歌とも言えるアニメである。
こういったアニメを他に作れるのは富野、庵野、宮崎監督くらいだろう。
新房昭之でもこのレベルには達していない。
ラストにおける、これはまだ「夢」の続きであり「現実」から抜け出せていないかもしれないという曖昧なエンディングはクリストファーノーランのインセプションでも頻繁に取り上げられている。