たわし(爆豪) さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
アニメで等身大の青春を描いた傑作
このアニメを初めて見たときに驚いたのは、「美少女」が出てこないことだった。
どうしてもオタク向けのアニメというのは「美少女」を出してしまう。それはいわゆる女性向けアニメのほとんどに「美男子」がててくるのと同様に、いわば出さないと売れないのである。
しかし、「王立宇宙軍」に美少女は出てこない。ヒロインは出てくるが全くもって男の都合の良い人間ではないのが本当に衝撃的であった。
だからこそ、後の「新世紀エヴァンゲリオン」や「攻殻機動隊」「カウボーイビバップ」は名作なんだと思った。製作者が語りたいのは美少女や美男子たちが組んず解れつしている姿ではなく、「世の中の不条理さや複雑さを描いているからである。」最近のアニメ。。というか、世の中の人々にどれだけそれが伝わるのだろうか。
日々消費されていくようなアニメではなく、観たあとに訪れる何ともたとえようのない感覚。
アニメを「映画」というジャンルに入れて「テレビまんが」の世界から出た会心の作品。
アニメ好きというよりは映画好きなら一度は見ていないとダメだと思う。