Dica さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
交響曲第9番
この物語を一言で説明するなら
思春期の少年少女の心理描写を描いた抽象画と言ったところでしょうか
20世紀にこのような作品ができたのは驚くべき事です。
抽象画を観て、作者の伝えたい気持ちや、表現したものを
観た本人が理解することは、できません。
なので、この物語からメッセージ性を求めても、それは各自感じ取るモノであり、同じ統一のものを得られる事はないのかもしれません。
物語の上で表現したという言葉が適切かもしれません。
庵野監督は、アニメで描くという点では、ピカソ的存在で間違いないでしょう
物語の設定が、いわば舞台で、そこで3人の少年少女が躍るような
エバンゲリオンに至ってはその舞台がまたすばらしく優秀で噛みあってます。
20話までにどんどん引き込まれていきます。
今になっても高く評価されるのは、この引き込む力の強さがあるからなのかもしれません。
ただ、個人的にはアニメーションは、肖像画のほうが好きです。
表現したもの、伝えたい事が、何であるか、だれが観てもわかる事が必要ではないかと
だから好き嫌いの判断ができるのかとは思います。