ろき夫 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
絵柄で敬遠するのはもったいない!
絵柄は次第に慣れるものでしかなく、むしろ特徴的なものほど印象に残りやすくもある。
そう思いますし、そう思わせてくれる良い作品でした!
なので絵柄で敬遠していた方はぜひ視聴をおススメします!
この作品はネタばれすると面白さ半減なので軽くふれときますw
物語の内容は至って簡潔。
伝説の刀鍛冶・四季崎記紀が作りし「変体刀」とよばれる十二本の刀。
虚刀流・七代目当主「七花(しちか)」と奇策士「とがめ」の二人によるその刀集めの旅である。
目的こそ単純ですが、虚刀流という剣術の性質を上手に生かした話の展開、四季崎記紀が変体刀を生みだした理由、キャラ同士の因果関係など、いろんな設定が良く考えられていてとても面白いです!
主人公とヒロインの旅路を邪魔する敵キャラも魅力的。
一癖も二癖もある変体刀の所有者たち。
刀を狙い襲いかかる忍集団「真庭(まにわ)忍軍」
とがめの宿敵「否定姫」とその腹心「右衛門左衛門」という謎に包まれた二人。
そんな個性的溢れるキャラ達の活躍、西尾節漂うテンポの良い会話劇・言い回し・パロネタ。
洋楽風のカッコ良いBGM。
これらのおかげで刀集めの旅がマンネリ化することなく飽きの来ない内容になっており非常に楽しめ、
一話観ると、‘その次も観たいっ!’と思わせるエネルギーを持っています^^
もちろん戦闘シーンも見応え十分!(`・∀・´)
七花とその行く手を阻む敵との壮絶なバトル。
各々の武芸を極めし者達により繰り出される技のぶつかり合い。
とがめの奇策による敵の意表を突いた予想を上回る展開。
そのどれもが手に汗握るアツい展開になっています!(たぶんw)
技名を言い合いながら戦うスタンスは「るろ剣」を彷彿とさせ、嬉し懐かしい気持ちにさせてくれました^^
七花八裂ッ!!>( ´∀`)つ≡≡≡打打打打)Д`);'.・
そしてこの物語は刀集め以上に、七花ととがめ二人の甘く切ない恋物語となっております。
チェリオーーーーーー!!>( ´∀`)つ≡≡≡愛愛愛愛)Д`);'.・
七花は姉と二人、浮世とは無縁な孤島でずっと稽古に明け暮れる生活を送ってきたため、
良い意味でも悪い意味でも純粋で物事に対する分別がない。つまり人間味に欠けていたのだが、
とがめとの刀集めで様々なことを学び、人としての奥深さを身につけてゆく。
(驚きなのは、七花の声が序盤と終盤では雰囲気が違い、きちんとそれが表現できている!ヽ(゚Д゚○)ノ
…キャラ絵の口の動きは追いついてないけどねw)
とがめの方も初めはただの主従関係と認識していたが、自分にはない七花の純粋さ・強さに惹かれ信頼を寄せ、本当に恋に落ちてしまう。
旅の道中での二人のイチャコラぶりは割と大胆だがギャグ的な感じでむしろ微笑ましい。
こうして、次々と敵を撃破し、愛を深めてゆく二人の旅は順風満帆に進むかのように見えたが…!?
話数を重ねるごとに深みが増し、ラストへ向けて次第に纏め上げられてゆく濃厚なストーリーは必見です。特に最終話の前半の演出には目を見張るものがあります!号泣必至っ!(/Д`)ウウッ
お気に入りのキャラは真庭忍軍。…彼らのかませ犬っぷりも必見かとw
儚く、そしてカッコよく散ってゆく彼らの生き様にも涙w(´;ω;`)
‘まにわに’という略称もツボでした。なんとなく‘まにわにっ!’って言いたくなるw
そして否定姫、彼女によってきっと誰しもが、頭に描いていたエンディングを否定されるに違いありませんw
…ただ、不満を挙げるとすれば一話完結型の構成に終盤は無理があるように感じた、ということですね。
明らかに前半と後半で物語の内容の密度が違うw
後半は詰め込みすぎで、展開がザックリとしすぎていて原作未読者にとっては説明不足で理解しにくい個所が所々見受けられました。
せっかくの感動するシーンやシリアスなシーンが感情移入しにくくなってしまい残念でした(´・ω・`)
傑作にはあと一歩届かない。そういう印象を受けました。
でも、チャンバラもの・会話劇が好きな方はお気に召されること間違いなしですw