岬ヶ丘 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 2.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
可もなく不可もなく
以前から声優グループスフィアがメインに据えた企画アニメという認識はあったが、完全に声優ありきのアニメというのが個人的にあまりいい印象をもっていなかった。とはいえスフィア自体は好きで楽曲も聞きいていたし、最近グループ活動休止のニュースを聞いて、この機会に見てみるかという理由で視聴。メインのスフィアはもちろんだが、何気にヒロインの両親役の声優さんが豪華だった。
物語は青春ファンタジーというよりも、どちらかというとSFチックなエピソードや展開も多かった印象。各エピソードも他の作品でやっているような既視感はあるものの、細かい部分でそういう展開にもっていくんだというアレンジが効いていた回もちらほら。最後はヒロインがスフィアのようにアイドルになる路線を想像していたのだが、そこに関してはスフィアと無理やり結びつかせなかった結末はよかったと思う。最後はやや淡白だった感触はあるが、全体的に可もなく不可もなくという感じ。
それよりも気になったのは2点。物語の重要な設定である石を使ってキセキを起こす条件が曖昧で、都合が良すぎるのは少々いただけない。そこのルールは最低限しっかりしてもらわないとせっかくのキセキの感動も薄れる。
もう一点は作画とお芝居がやや残念。2010年台のアニメにしてはやや粗いかな。直前に「花咲くいろは」を視聴済みで、その作品には高垣さん以外のスフィアメンバーも登場していたのでどうしてもそこと色々な点で比較してしまった。戸松さんはどちらも旅館の娘だし、豊崎さんもどちらもほんわかした感じの役柄だし、そういう意味では「いろは」とデザインやお芝居にも既視感はあった。
声優を前面に出した企画、ローソンとの作中タイアップなど大人の事情を言い出すときりがないが、それも含めたうえで思ったよりも楽しめた。とはいえ全体的な評価は可もなく不可もなく、といった感想。この手の企画ならもう数年放送時期が早ければ、より注目された一作になったのではないかと感じた。