シャベール大佐 さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
大好きな作品の続編として十分満足できる内容
京都を舞台に、狸と天狗たちが大騒ぎする和風ファンタジーの2期。
1期が大好きだったので楽しみにしていましたが、期待を裏切らない出来でした。とても良かったです。
内容的には、赤玉先生の跡継ぎである「二代目」がイギリスから帰国して、それがきっかけで巻き起こる騒動などを描くのですが、ストーリーは一本道ではなく、あちらこちらの小さなエピソードの積み重ねで物語を作っていきます。全体の印象としては、前作での親子の絆や別れを描いた場面のような泣ける展開は少なくなって、一方で、矢一郎と玉瀾、矢三郎と海星のそれぞれの恋の進展や、二代目と弁天の緊張感の漂う接触など、男女の関係の描写が多くなっていたようです。
個人的には有頂天家族の世界観が大好きで、今作でも、アーケードの上のラーメン屋、滅茶苦茶な将棋、ユーモラスな地獄の描写など、素敵な空想のセンスは健在で、観ているだけで楽しくなります。
キャラでは、主人公の矢三郎は、「面白きことは良きことなり」と言って勝手気ままに生きているようでありながら、実際は家族や赤玉先生のことをとても大事にしており、狸や天狗の世界のしがらみも排除しない生き方は誠実で頼もしく、でもそれを大したことのように感じさせないところが素敵です。
声は、矢三郎の櫻井孝宏、矢一郎の諏訪部順一、弁天の能登麻美子、海星の佐倉綾音などの主要キャラも文句なしですが、個人的には金閣・銀閣の演技が大好きで、出番があると嬉しかったです。
作画は、背景画が本当に綺麗でした。元になる京都の風景が素晴らしいということもありますが、絵としてもPCの壁紙にでもしたくなるような魅力があって、毎回画面を隅々まで観ていました。
最後まで観終わって、大好きな作品の続編として十分満足できる内容でした。原作は三部作の予定ということなので、是非アニメ3期も期待したいです。