◇fumi◆ さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
天正2年に ぶりぶりざえもん 尻だけ星人 現る
2002年の劇場版アニメ クレヨンしんちゃん第10作目
原作 臼井義人 監督脚本 原恵一
盛り上がりを見せた前作「嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」から1年、
劇場版での最高作と名高い10作目。
シリーズ最後のセル画作品としても価値が高いと思う。
天正2年(1574年)にタイムスリップした野原一家の活躍を描く。
この年の関東は上杉謙信と北条氏政の争いが激化。
第二次利根川合戦や第三次関宿合戦などが起こっている。
春から秋まで謙信は関東で暴れまわっていた年だが・・・
春日部周辺の豪族である春日康綱(架空の人物)は政略結婚の不備から、
隣国の大名大蔵井高虎と紛争を起こす。
原因は姫の願いを聞いたしんのすけの進言を受け入れたため。
大蔵井は大軍を率いて春日城を攻める。
この時期の関東の様子を映像化したものは非常に少なく、実在する資料から正しく描き切った本作は大きな評価を得た。
文化庁メディア芸術賞アニメーション部門をはじめ多くの賞を受賞したが、それ以上に本格的歴史ファンから強い支持を受けたことが大きい。
このシリーズで初めて主要登場人物が死亡した作品でもあるらしい。
高予算の美しいセル画と調べぬいた背景、シリーズ屈指のストーリー性で今でも最高作と名高い。
とにかく気分良く鑑賞できる歴史的作品ということで、25作(最新作は今年4月)に及ぶシリーズの手付として最適だと思う。
すべての作品が大人向けと言うわけでは無いが、ヒット作ということで高予算のものが多く、楽しめる作品も多い。
自分は5作くらい観たけれども、余裕があればもっと見たいと思っている。