snow さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
よくまとまった映画化でした<80>
子供らしい考えなしで硝子をいじめて、自分がいじめられる方に転落した将也が高校生になって贖罪するところに、植野が硝子のせいで将也がこんなになってるとガンガン責めていくという構図。
障害者だからって一方的な描き方をしないのねん。連載版とは違うとは言えこんなのを投稿して受賞する大今良時の異才っぷりが素晴らしい。今やってる連載でもまた異才の違う面をみせてたり。
映画では川井が自覚なしの自己保身で相手を傷つけてくところもちゃんと残してた。
ラストそんな川井が硝子を抱きしめて涙を流す訳で、そういう自分を善人と信じてるがゆえの善人っぷりを否定しないこと、人に完全を求めない的なところは描けてたんじゃないかな。
あとは映画尺の都合で薄くされちゃったけど、
全7巻の原作を2時間枠の映画にするために、コア人間関係とその変化に絞ったのはいい選択だったと思う。
京アニ作画で内容のある原作をやったかなりの良作なのに、キャッチーさや話題性で「君の名は」、内容的な評価で「この世界の片隅に」というバケモノ級の作品に挟まれてしまった上映時期の不幸。
自分も上記の2本は劇場に観に行ったので、本作は原作既読なこともあって観に行かなかった。
TVCMは酷かった。「西宮!ショーコー!」「君に生きるのを手伝ってほしい」と、何の脈絡もなくクライマックスシーンだけ垂れ流してたのはなんだかなーでした。