ワタ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
一夏の思い出・・・真夏の香り漂う青春恋愛劇+ちょいSF
季節は夏。田舎の情緒豊かな風景をバックに、高校生の甘酸っぱい恋愛模様を中心に描いた作品。
まずOPが素晴らしい。KOTOKO作詞、折戸作曲、長井演出絵コンテ、どれも文句なし。
Bメロの教室のシーンでキャラ達がぱっと現れる瞬間、何度見ても鳥肌が立ちます。
イントロを本編にかぶせてくるEDの入り方も、続きが気になる感じで毎回ドキドキでした。
ハーレムや美少女キャッキャウフフな作品が蔓延る中、
複数の男女による本格的な青春恋愛劇というのは、なかなかお目にかかれないので貴重でしたね。
片想いの切なさが上手く表現されていたと思います。
本当にもどかしくて、切な過ぎて、胸が張り裂けそうになりましたw
SF要素に関しては、本作はおねティを意識して作ってるのは明らかで
そこは割り切って見ていたので、まあこんなもんだろうと。予想の範疇でした。
ただおねティの方がSF設定を上手く絡めていましたね。
{netabare}
そしてイチカと海人が最終的に結ばれるという筋書きも既定路線。
不憫な柑菜を哀れむ声も多いですが、もし柑菜ENDだったら確実にgdgdになってたと思います。
じゃあ柑菜が主役カップルの引き立て役をやらされたかというと、それは違う!と強く主張したい。
どうあがいても報われないことは分かっていたわけで
自分の恋にきちんとケリをつけられるかどうかが焦点なのです。
それをしっかり描いてくれた。この点において非常に満足できました。
柑菜・哲郎・美桜の心情描写に時間を割いたので
メインのイチカ&海人に感情移入しにくい部分はありますね。
ただ恋愛に限らず、他愛のない会話、男同士・女同士の友情、出会いと別れ・・・などを含めた
"一夏の思い出"というものが作品全体を通して描かれており、
そんな思い出の一部を切り取ったフィルムを皆で鑑賞する最終話のシーンは実に感慨深かったです。
{/netabare}
スタッフの狙い通り、終始ノスタルジックな気分に浸ることができました。
他に不満があるとすれば、夏放送じゃないのとメガネ率の多さでしょうかw