どらむろ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
(見た目)子供先生と王子様たちの交流劇。親しみ易く、適度に骨太な良作。
月刊Gファンタジーの漫画が原作、全12話。
Gファンタジーらしく、女性向けの作風ながら、男性視聴者でも親しみ易い。
見た目は子供だけど、能力・人格共に完璧超人なハイネ先生が、4人の個性的なイケメン王子たちと、割とほのぼのした交流をしていく感じでした。
「ツインエンジェルbreak」と並び、2017春で思いがけず涙腺緩んだ作品だったり。
{netabare}『物語』
とある王国の第二~第五王子たちは教師嫌いの問題児であったが、新たな王室教師として、見た目が子供なハイネ先生がやってくる。
反発する王子たちであったが…ハイネ先生の驚異的な能力(女性向け作品の王道的な無双系)や、深い人格的魅力に、次第に打ち解けていく…
序盤は、Gファンタジー版教師物ドラマ…の様相を呈したかと思いきや、割とすぐに、ほのぼのコメディーに移行していく。
4人の王子は問題児だが性格は良い子たちなのもあり、(終盤の波乱以外は)不快要素は無いです。
あっさり王子たちがデレるのは些か拍子抜けな面もありますが、そこはハイネのタダ者ではない実力者ぶりで納得。
ハイネ先生の、一人一人の個性や内面を真摯に分析し理解に努める姿勢と、良い子たちな王子たちの個別ドラマが合わさり、教師物ドラマというか、人生指導ドラマとして良い感じ。
ハイネ先生が慕われまくるハーレム物…
だけど教師として一歩引いている、殆どは仲良し王子たちの交流劇、コメディー的にも親しみ易い上に、それぞれの性格と良さが自然と伝わる感じの良エピソード多し。
四者四葉な良さありましたが、寡黙故に誤解されがちなカイ王子の話が好きでした。
他にも真剣に夢を模索するブルーノ王子の葛藤も、青春ドラマとして普通に良かった。
8話までの王子たちの個別回が良質かつコメディー的にも楽しい一方、9話以降の終盤、ややシリアスに。
ハイネの過去、国王との友情がドラマチックなんですが、それで業を背負わされる展開は些か強引かな~、と。
それでも、王道に則った爽やかで痛快な展開は良かった。
指導してきた王子一人一人に、卒業式の祝辞っぽく指導の言葉を贈るシーンは、結構涙腺緩みました。
一人一人の魅力は、前半の良質なドラマが活きている。
更に、最後の山場で、なけなしの勇気と今まで学んだ事を大人たちにぶつけて、ハイネ先生の為に演説する王子たち…まさかの第二の涙腺ポイントが!
王子たち、本当に成長した。クールなハイネ先生が泣くシーン本当に良かった。
総じて、コミカルかつ良質なドラマで、かわいい男子たちの交流劇と成長劇として良かったです。
ややベタなシリアス面も、王道展開に無理なく繋げている。
親しみ易く、好感の持てる作品でした。
…4.5点か迷います。
王子たちが元々良い子過ぎるのと、序盤からデレる為、教師物としてはやや物足りない。
王族同士で国王候補競うけど、きょうだい仲は良い「城下町のダンデライオン」でもありましたが、本作は市井との交流少なくやや閉じているのと、志が明確なのがブルーノ王子だけなのも、若干惜しい。
『作画』
申し分なくイケメン揃い。王国や王城内などの描写も十分。
貴重な女子2人が可愛いのもポイント高い。
7話EDで中の人バージョンは求めてないけれど、まあ1回くらいならご愛嬌。
プリパラ民は慣れてます!
『声優』
俳優・タレント中心、技術的にはともかく、キャスティングは良かったです。
ハイネ役の植田圭輔さんは、子供先生の見た目に反した落ち着いた声質、むしろ合っていた。
これが子供寄りの高い声質だったら、むしろダメでしょう。
王子たちの演技も特に違和感感じない、特にブルーノ王子の安達勇人さんが好演。
本職声優陣は豪華、国王の森川智之さんは流石の威厳。
長兄の小野大輔さんの威圧感も流石。
末娘王女の松井明知さんは本作初主要キャラ、幼女良かったです。
『音楽』
OPはテーマに沿っていた。
全般に好みではないけれど、作風には合っている。
『キャラ』
ハイネ先生、王子たち、国王いずれも印象的な良キャラでした。
ハイネ先生は結構毒舌で容赦がないところがいいw
王子たちの優秀さ(能力ではなく人格面で)に救われている感はありますが、理想の教師像と言っていい。
見た目は子供だけど、文句なしに尊敬すべき大人でもあり、友人の国王ヴィクトールと合わせて「大人が良い作品は良作多い」
四者四様な王子たち全員甲乙つけがたし。
寡黙強面だが実は…なカイ王子、チャラいリヒト王子はお約束なキャラながら、回が進む程魅力が分かってくる。
進路に悩むブルーノ王子含めて、結構熱い子ばかり。
アホの子のレオンハルト王子もあざといです。
…一番王に相応しいのは?
ラスト登場した長兄含め全員誰がなっても安泰だと思われますが…
私はカイ王子を推します。
寡黙で思慮深く、情も深い。調停役に向いた性格も〇。感情をコントロールする術を学べば、名君足りうる。
外交でも他国に侮られない点も強み、上杉景勝みたいな(使者がビビる)w
ハイネ程では無いが若すぎる父王ヴィクトールのインパクトも、中盤以降息子たち以上。
国王の責務と息子たちへの愛情どちらも完璧(愛情は実は行き過ぎ気味)
喫茶店回は大活躍でしたw
王子たちの妹のアデル姫可愛かったです。
カイ王子にいつもビビってしまう、侍女のヘレーネちゃんもかわいい。
女性向けの男子中心作品の数少ない女子が可愛いのは大事。
敵役のエルンスト卿は、普通の憎まれ役。
ラスト満を持しての長兄アインス王子の威圧感すごい、父より貫禄あるような…{/netabare}