101匹足利尊氏 さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
情報は常に隠蔽されている
原作コミックは9巻まで購読。
圧倒的な巨人に人類が立ち向かう。
この絶望的な構図に同時代性があり、現代の若者等に共感を得ている……。
との本シリーズのマスメディア評。
加えてネットメディアで言われたりするるのが、
重要な情報は権力、マスメディアに隠蔽されており、
それにより自分たちが不利益を被っているという不満。
本シリーズはその点でも、
各種陰謀論が飛び交う時代の気分を上手く拾っているとの論評。
2期は特に後者を随所で意識させられました。
新情報で謎が明かされたり、逆に深まったり……。
人類が何と何のために戦っているのか?
巨人以上に巨大な陰謀を感じながらの視聴となりました。
最後、{netabare} あれだけ巨人に対して駆逐!駆逐!と闘志を燃やしていたエレンが、
ほぼ心が折れかけるシーンがありました。
母親を喰った巨人との再戦時に再生が間に合っていなかったのか?
変身できずに、「何もできなかった」と失意するわけですが、
状況を点として見たら、これまでも仲間を喰われるレベルの絶望が
幾度となく繰り返されて来たのに、
今更そこまで絶叫する程か?との感想も私の頭をよぎった場面。
けれど仲間による真実の隠蔽、裏切り、陰謀……。
そもそも自分たちが何と何のために戦っているのか?
戦う精神の土台を切り崩す展開が続き、
さしものエレンの執念も弱っていたのだろう……。
強靱な意志も目標や価値観の喪失には脆い……。
世の中、踏ん張れない人が増えているのは、
力が足りないからではなく、足腰を支える足場がグラついているからなんだよな……。
そんなことを思いながら観た私はあの場面に結構グッと来ました。{/netabare}
核心のお預け感も満載な長期連載コミック原作らしいシナリオ構成でもありましたがw
小出しとは言え、毎回、徐々に新情報も開示され、
私は毎回楽しく視聴することができました。
これまで作品全体から醸し出されていた様々な“違和感”が、雰囲気作りのウケ狙いではなく、
どうやらちゃんとした伏線であるらしいことが、再確認できたことも、
シリーズへの信頼度アップという点で有意義でした。
{netabare}中近世風の街並みに驚異的な強度を誇るワイヤーを軸とした立体機動装置。
凄い文明レベルのギャップだなwと私は思っていましたが、
獣の巨人さんも「面白い物作るね~」といった感じで興味津々なご様子で何よりですw{/netabare}
けれどやはり1クールで結論が持ち越された点はお預け感が半端ないです(苦笑)
{netabare}“海への憧れ”も結局、来年の3期に先送りされましたしw {/netabare}
早期の解答と、ライナー役・細谷佳正さんの喉の回復を祈りつつ
3期を心待ちにしたいと思います♪