狗が身 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
バランスの良さが凄い。
吾朗氏は『ゲド戦記』の頃から僕の中では注目株だったのだけど、いやー、やってくれたね。とても良かった!
取り立てて凄い、というような点はないのだけど、全体的な完成度が高く、放映時間も丁度良く、作品として素晴らしい出来なんじゃないかな。
ストーリー自体は作中で風間が言ってるように安いメロドラマ、みたいな内容とも言える。でも登場キャラにしっかり魅力があるから、ストーリーに退屈さは感じない。
何気に廣小路さんの天然キャラの描き方が巧いよね。
「痺れるの~」「電気屋さんなの?」のやり取りは不意打ちだったわ~。
恒例の芸能人の起用に関しても今回は主役二人の演技は問題なく、違和感はなかったように思う。
派手なアニメーションや壮大な音楽、誇張の効いたキャラクターといったいつものジブリらしさはないけど、これが吾朗氏の作風なのだと思う。本作によって、ジブリの中での個性をうまく主張できたんじゃないかな?
素朴だけど味がある、良い作品。
親近感の湧くキャラクターばかりなので、ストーリーを把握してても何度でも楽しめるはず。
唯一引っかかった点としては、終盤の港に向かうシーンのBGMだけが、それまでのBGMの雰囲気からあまりにかけ離れていたこと。いきなりBGMが主張激しくなって、ちょっと戸惑ってしまったかな…。