oneandonly さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 2.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
クリエイター(同人ヲタ?)向けの化物語
世界観:6
ストーリー:7
リアリティ:1
キャラクター:7
情感:5
合計:26
オタク高校生「安芸倫也」が、ある日桜舞い散る坂道で
運命的な出会いをしたのは、
クラスメイトで目立たない普通の少女「加藤恵」だった。
恵をメインヒロインにしたギャルゲーを制作しようと考えた倫也は、
原画担当に金髪の幼馴染「澤村・スペンサー・英梨々」を、
シナリオ担当に学年一の先輩優等生「霞ヶ丘詩羽」を巻き込み、
同人サークル“blessing software”を立ち上げる。
(公式サイトより抜粋)
あにこれ評価が高めで、2015冬シーズン1位の評価も受けている作品ということで視聴することにしました。
最近(2017.5~6)の視聴作品のレビューを見て頂いている方にはご理解が早いと思うのですが、私はテンプレ化されたモテキャラを苦手にしています。
英梨々と詩羽の登場に、早速同様の印象を受けました。{netabare}まあ、女性は外見で評価されやすいのですが、同性ともうまくやっている快活な人物でないと、みんなが認めるマドンナにはならないと思うので、オタク趣味と創作技能を持っている設定まで付いてくるこの2人がモテキャラということに不自然さを感じたということです。主人公の倫也との関係も、人気ブロガーとの仕事上の関係性という側面はあるのですが、勝手に家に上がり込んだり、説明のつかないところが多々。
ヒロイン設定の加藤にしても、倫也に突然誘われて自宅に上がり込み、ゲームをやってお泊りとは。中学生までなら許容しますが、高校では幼馴染とかでないと受け入れがたいです。しかも、倫也も学園の有名人とな…。倫也のことが大好きというところまで至っていないと、GWの出会いの坂道でのやりとりはありえないし、しかも、英梨々と詩羽が協力しているシーンもありました。
このような背景から美少女ハーレム構造ができあがっていくのと同時に、リアリティは底辺まで落ちていくことになりまして、{/netabare}4話で切ろうと思っていたのですが、クリエイターを題材とする作品ということもあって視聴を続けてみたところ、意外にも面白くなってきました。
{netabare}倫也はウザイながら根暗なオタクではないところに見所があるのですが、松岡氏の吹っ切れたツッコミがキレッキレで楽しかったです。女性陣は他の作品を思い出すような造形でしたが(英梨々は凸ちゃん、詩羽はガハラさん)、ガハラさんに被ったということもあるのかもしれませんが、萌えエロを意識させる作画の作りを見ていると、これはクリエイター(同人ヲタ?)向けの化物語だと思うようになってきました。{/netabare}OPを最初に見た時から思うのですが、この作品は監獄学園よりもエロいと思います。そこにこだわりがあるというのはすごく伝わってきて、天晴だと思う面もありますが、一般層に推奨できるものではありません。
化物語は{netabare}会話劇にリアリティを感じなかったというハードルもありましたが、こちらはそれがない分高評価となっています。{/netabare}
総合評価としては凡作と並作の境界線ですが、最初で一度駄目だと思ったため、楽しめたことに充足感がありました。1話を見て難ありと感じた方も、ハーレムの説明がされていく6~8話まで見てから判断されるとよいかと思います。
音楽は、OPの「君色シグナル」がとても良かったですね。春奈るなさんの曲は、SAO以来かな? 「Overfly」も好きで、たまに聴いています。
(参考評価推移:3話2.7→4話2.9→5話3.0→6話3.4→10~12話3.3)
(2017.6視聴)