ちゃろう さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
もうちょっと頑張ろう
なろう系、ラノベ系のゆるゆる設定はそれがスタンダードなので結構広い範囲で「そういうものだ」として観ることができるのだが…
それでもちょっと演出のせいか原作のせいなのかわからないけど見せ方がいまいちの様に感じました。
世界観の設定は正直なんでもありだと思います。その辺の敷居の低さと自由性がラノベの長所でもあると思っているからです。極端な話それこそ小学生や中学二年生が考えたような設定でも何の問題もないと思っています。むしろその方が面白い設定ができるかもしれません。
ただその世界観を優先するだけで細かな設定はゆるゆるになりがちです。せめてもう少し設定に説得力を持たせてほしかったです。
妖精達は妖精兵器という名前ではあるけれど妖精自身が武器になったり特攻するわけでもなく妖精が直接戦う設定。それなら妖精戦士とかのほうが言葉と設定がしっくりくるんだけど…まぁ妖精戦士より妖精兵器の方が言葉としてのインパクトがあるのはわかる。ただ妖精が直接戦うのならなぜのんびり生活してるのかが謎でしょうがない。一応軍なんだし普通は特訓だったりすると思うのだが…一応EDではみんなで特訓してる描写が数秒映っているがそれも遊んでるようにしか見えない。世界観的に結構やばい状況なのに毎日毎日のんびり生活して全く危機感がない。
それなら放し飼いにしている鳥がおいしくなる的な感じで妖精たちも自由に育てる方が妖精兵器としての性能が上がるとかそういう設定を付け加えてほしかった。それがあるだけで妖精たちがただわちゃわちゃしてるだけの生活を見せられても納得できたんですが。とにかく設定上にある絶望感や危機感が全く伝わってこない。
500年も経ってるのに普通の兵はゴミのような武器しか持てないのもちょっと説得力がない。軍は500年間武器の開発はしてないのか?と突っ込みたくなる。
そして主人公が依怙贔屓するのがちょっと…ヒロインだけに抱きついたりだとか…一応一ポジションにいる人間がその管理している相手にあからさまな態度の違いを見せるのはどうかと思う。そういうのもあってどうしても軍隊ごっこをしているようにしか見えない。
なので見てるこちらとしては世界観の設定と見せ方が矛盾してるので終始違和感を感じながら見てました。例えるなら「遅刻するわーやべーわー」とか言いながらテレビ見ながらゆっくりパンを食べてるような描写を見せられるような違和感です。
ご都合主義やとんでも設定はしょうがないとしてもせめてある程度の整合性というか説得力を見せるようにはしてほしかったです。
獣も元は人間だったらしいが典型的な「人間にしておけばそれっぽいだろ」的な雰囲気作りのための設定にしか感じられなかったのも残念。さらにダイの大冒険のラストの様に主人公がどこかで生きてる設定はいいとしてもヒロインが死んでしまったけれど実は生まれ変わったっぽい終わり方は安直で個人的にはいらなかったです。
作画もなんか古く感じました。原作の絵は可愛かったのですが…なんというかキャラの描写が一昔前の描き方というか…そのせいもあってか原作絵では魔女みたいな帽子が似合っていたのにアニメでは全然似合ってないと感じました。
と、結果的に個人的には褒めるところがなく結構ひどい感じになってしまいました。この手のハイファンタジーは結構好物だったので期待外れだった感じです。