かもかも さんの感想・評価

4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態：観終わった

私の音楽届くかな

少女漫画のようなキャラクター造形で
初めは見るか躊躇してしまうのではないでしょうか
私も最後まで好きとは言えなかったデザインでした
でもそんなこと気にならないぐらい感動できた作品ですね

とにかく音楽が凄かった

クラシックについてこれっぽっちも知らないのですが
心情が演奏にどのような影響を与えるか
空間が別のものに置き換わるなどの表現がされており
私でも共感できる演出になっていました

音楽のクオリティに加え
演奏シーンにドラマを持たせることが良かったのかもしれません

音楽は言葉を超える
とはよく言われたものですが
これ以上に原作の方は素晴らしいというのだから読みたくもなりますよ
尾田栄一郎先生が絶賛するのもわかります

ストーリーとしては公生がピアニストとしてどう生きていくかでしょう
{netabare}
今までは公生を支えてくれた存在
母親、かをりと彼女1人のために演奏してきましたが
どちらとも目の前から消えてしまって

「誰か、助けて。」

孤独を感じてしまうわけです

しかし周りの行動や言葉があったからこそ
今の自分自身、ピアノの形がある

「みんな見てるんだ」

つまり一人ではなかったと気付かせてくれた
周りには支えてくれる存在がたくさんいて

みんなのため弾けるようになった

ただそれはかをりへの依存から自立することでもあり
いなくても演奏できるということ

「さよなら」

でも忘れたわけじゃない
かをりも公生を構成させてくれた一部なのだから
かをりとの時間があったからこそ
誰かの為に演奏する大切さや
忘れられない光景を知ることができた

彼女が遺したものが彼の糧となっているんです

{/netabare}
生きるとは何か？改めて考えさせてくれた作品でしたね
”嘘”を意識してみると彼女の必死に生きる姿は印象に残ります
なので繰り返して見ればより楽しめると思いますよ