Tnguc さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ケモノですもの大目にみててね
~
ジャパリパークと呼ばれるサファリパークみたいなところを舞台に、
擬人化されたケモノたち(以下:フレンズ)の生態を観察するアニメ。
一見、どこにでもありそうな擬人化萌えアニメかと思えば、世界観やストーリーがちゃんと練られていて、
そのギャップによって大流行を記録したダークホース的な作品。
まず、この作品に登場するフレンズたちは、見た目こそは少女であるが、IQはケモノのままという設定が面白い。
その為、フレンズたちの知能は幼児レベルであるが、それがこうじてか、フレンズたちは誰かを疑うこともなく、
純粋無垢であり、それによって優しい世界で構築されている。
そこに愛玩動物的な癒しや萌えを感じ取れるかが視聴者としてはミソなのかも知れない。
しかし、第3話辺りから登場するフレンズたちは、なぜか店を経営していたり、はたまた探偵や作家活動をしていたりと、
序盤に登場するフレンズたちと比べて、文化的な生活を送っているので少し違和感を覚えた。(とくにPPP回)
単なる擬人化萌えアニメに留まらず、世界観やフレンズの秘密を回収していくSF調のストーリー構成は、
古典的ではあるものの、昨今のアニメではあまり見かけない気がする。
映画や小説などの芸術作品と一緒くたにすると、本作の物語はあまり捻りがないのかも知れないが、
物語のイロハすら出来ていないアニメが乱立している現状、
結果として、アニメ界隈において注目を集めることが出来たのだと思う。
サウンドスケジュールの大石昌良が作曲した元気溢れるOPと、
青春の終わりと新しい未来を感じさせるEDも人気を後押ししたと思う。
とくに、廃墟のモノクロ写真を映し出すEDアニメは印象的だった。
個人的に言うと、けものフレンズは面白かった。
(ただ、強いて言うなら「最近のアニメの中では」という文頭は付けたい)
「単なる低予算萌えアニメで終わらせたくはない」、たつき監督の秘めたる雄たけびが聞こえた気がした。
物語:★★☆☆☆ (手垢が付いた構成だけど、基礎が出来ていないよりかはマシ、という見解。オチが弱い)
作画:★★★☆☆ (教育番組や家庭学習教材に使用されているレベルのCGだったけど良い意味で抜け感があった)
声優:★★★☆☆ (キワモノ声優が多くて楽しめた。アルパカがすき)
音楽:★★★★☆ (OP・EDは本文参照。劇伴は1曲辺りのループが短い気もするがほのぼの感はあった)
人物:★★★☆☆ (色んなステレオタイプのキャラがいて面白かったが、知能が幼児的すぎるのは賛否が分かれそう)
個人的評価:★★★☆☆ (3.5点)