Lovin さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
観た感じ
■情報
{netabare}原作:東堂いづみ
監督:宮原直樹
脚本:荒井修子
キャラクター原案:黒星紅白
キャラクターデザイン:浦上貴之
制作:東映アニメーション
時間:100分弱
主題歌:「FANTASY」
by Questy
挿入歌:「未来(ソラ)の歌」
by Questy
OPソング:「ティーンエイジ・ブルース」
by P.IDL
卒業ソング:「さよなら、ありがとう。」
by 小湊伊純(CV:瀬戸麻沙美)、日岡 蒼(CV:井澤詩織)、友立小夏(CV:種崎敦美)
大道あさひ(CV:小澤亜季)、都久井沙紀(CV:黒沢ともよ)
{/netabare}
■感想
知識:オリジナル作品
鑑賞:動画
概要:日常型白昼夢系
成分:努力、友情、DDR
設定:通学路を疾走する少女は…
{netabare}この作品も事前に情報を全く入れずに観たので、展開に少し驚いた。ネットに溢れる慣用句を用いるなら「びっくりするほどユートピア」ではなく「びっくりするほどファンタジー」だった。しかし導入部が滅茶苦茶現実的なシーンからなので少し身構えてしまったと言うことは、演出としては成功だったのだろう。
この作品は東映アニメーションの60周年記念として制作されたものらしく、肝いり作品の体を醸してはいる。しかしこれは個人的興味と鮮度の問題だと思うが、異方の話のほうが大作のオーラを感じてしまう。監督は大人数の少女たちが悪者を取り囲み蹂躙する東映アニメ作品に関わりが深い方らしいので、詳細な描写やデザインに対するコンセプトの違いのせいも有るのかもしれない。
物語は自分で解決できていない問題を抱えた複数のJCたちがあれやこれやすると言う設定。ただ私は、この「自分で解決できていない問題」を抱えると言うのは現代社会に於いてはJCに限った話ではないと考えている。天邪鬼が酷すぎる私でさえ、社会から切り離されると困る生活を営んでいるくらいだから、他人事ではないと考える。まあJCと言うことで精神的に未成熟な部分は汲み取って上げなければ成らないが。
ここまでを自分で読み返すと批判的なのかもしれないと感じたが、そういう意図は全く無い。自分を天邪鬼と書いたが、だからこそ主人公の気持ちが理解できるのだと、理解できなければならないのだと思う。そして彼女達は、自ら抱えた問題を共有し合い、自らの力で乗り越えていく、DDRと共に。因みにDDRとは2とか3のあるRAMの話ではない。
個人の捉え方次第、と言いたいがED後の描写からすると、ヤツのそれまでの言動は前出の結果を得る為の導きであり、やはり善人なのだろうと推測できる。そして編集が劇場と同じという前提で語るなら、期待を煽る終わり方だと言えるだろう。アレをED後に、というのは、有る意味JCである彼女達に相応しい演出だと思う。だからクライマックス直後にレッドブルとラッパーの姿が見えたのは気のせいだろう。
対象年齢は前出の私刑アニメより少し高いとは思うが、純粋に捉えてもらえることを前衛として低年齢層向け漫画を愛読する背伸びしたい世代も対象になるのではと思う。そして私のように薄汚れた大人もそれは同じである。クライマックス直後の演出をレッドブルとかラッパーとか考えているようでは、おそらくこの作品の真意は伝わらないと思う。
{/netabare}
■蛇足
{netabare}今隣のビルの解体中(整地中?)で重機の音が極めて五月蝿い。
整地が終わったら今度はまた建築が始まる。
とりあえず重機の音は何とかして欲しい。
{/netabare}