ようす さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「言葉は、言葉を紡ぐ人の心は、自由であるべきです。」
三浦しをんによる小説を原作とするアニメ。
実写映画も話題になりましたよね。
(まだ観ていないので、今度観ようと思っています。)
いやー、期待以上に良い作品でした。
最終話は涙が止まらなくて困りました(´;ω;`)
全11話です。
● ストーリー
玄武書房辞書編集部は、
新しい辞書『大渡海(だいとかい)』を作る計画に乗り出していた。
辞書編集部の西岡正志(にしおか まさし)は、
頼りない営業部の馬締光也(まじめ みつや)に出逢った。
彼は、言葉のいろんな意味を瞬時に、真面目に考える青年だった。
馬締を辞書編集部に迎え、
いよいよ辞書作りが本格的に始まった。
辞書を作る、なんて全然知らない世界だから、
新しく知ることばかりでとても引き込まれました^^
地味な作業が多いけれど、
出来事の描き方がうまくて、ドラマのよう。
とても根気のいる作業でもあり、
実際作中では13年以上の時が流れます。
季節が何度も移り変わり…
たくさんの人が関わって情熱を傾け…
そしてようやく1冊の辞書が完成するのです。
特に、『大渡海』の監修を行っている松本先生の生き様が、
私には一番印象深く残りました。
≪ 辞書 ≫
辞書というのは、
言葉の世界への招待状だと思います。
人と人とが分かり合おうとする限り、
この世に言葉は溢れ続ける。
人が自分の想いを伝えることをあきらめない限り、
この世に新たな言葉が生まれ続ける。
人々が言葉の海に溺れてしまわないよう、
陰から支えてくれるのが、辞書の役目。
自分の知らない言葉と出会える無限の可能性が、
そこには隠れているのですね。
愛用していた電子辞書が壊れてしまってからは、
私も紙の辞書を愛用しています。
本でも漫画でもそうだけど、
紙に触れるのが好きなのです(*´ω`*)
電子辞書だと、
調べたい言葉の意味の正解を探すことだけに集中してしまいますが、
紙の辞書だと、
すべての意味がすぐに目に飛び込んでくるから、わかりやすい。
そしてちょっと視線をずらすと、
すぐそばに違う言葉がたくさん並んでいて、
「こんな言葉もあるんだ。」という新しい発見もある。
この作品を観れば、
きっと辞書に触れたくなること間違いなしですよ^^
≪ 言葉 ≫
毎回タイトルには
ひとつの言葉がつけられています。
その意味は、EDのイントロで紹介されるのですが、
それが素敵…!
なんと話や登場人物の心情を的確に表現した言葉なのか…!としびれる!
するすると、ゆったりと流れていくストーリーも心地よいですが、
何より言葉に惹きつけられる。言葉に魅せられる。
言葉の魅力におぼれてしまいます。
● 音楽
【 OP「潮風」/ 岡崎体育 】
OPはアップテンポで楽しい気分になる曲ですね♪
どちらかというと静かである作品の雰囲気とは正反対な気もしますが、
まったく違和感はありません。
むしろ好きです^^
【 ED「I&I」/ Leola 】
こちらはしっとりとしたラブソング。
作品の雰囲気から考えると、
この曲はぴったり♪
歌詞は香具矢(かぐや)さんの気持ちなのかしら…と
思うと、よりうっとり(*´ω`)
● まとめ
辞書作りに情熱を注ぐ人たちのお話。
穏やかで優しくて、
激しくてアツくて、
しんどくて終わりがなくて、
沈んでも沈んでも底が見えなくて。
言葉の海の魅力に魅せられました。
とても好きな作品となりました^^