oneandonly さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
初恋の頃を思い出してしまう作品
世界観:6
ストーリー:6
リアリティ:9
キャラクター:6
情感:6
合計:33
小説家志望の文芸部員、小太郎。茜は陸上部で短距離走専門。中学3年になり、初めて知り合った2人。家族と食事に出かけたファミレスで出くわしたり、運動会の用具係で一緒に作業したりが続き、互いを意識し始める。
(公式サイトより)
あにこれの今期アニメ1位ということとサムネイルに惹かれて視聴を開始しました。中学3年生の甘酸っぱい恋愛物語ですが、大人にとっては昔の恋を思い出してドキドキしてしまう感じがいいですね。
水道橋の東京ドームシティ、ラクーアやその周辺は昔よく行っていたので、遊園地回では背景の場所がほとんどわかりました。これまで一部の作品で聖地巡礼をしてみたいと思っていたところ、現地の人の立場で視聴するとこんな感じかなと、新たな発見です。
リアリティ高めの作風で、{netabare}付き合うまでのやりとりや距離感が自然だったのが好印象でした。「好き」というと言葉だけで処理されてしまいがちですが、「気になる」、「嫉妬してしまう」ということを言葉や行動で表現しているので、ちゃんと伝わってくるのでしょう。
遊園地に行くことになったのは茜の友達の千夏が、小太郎を奪おうと目論んだもので、茜を好きな比良を連れてきてうまく2人を分断したのは一見策士ですが、タイミングが悪すぎで、小太郎と茜の絆を深める結果になってしまいました。でも、時期を待つという理性的な対応ができるわけもないわけで(友達が好きな人と付き合っているという状況は辛すぎるので)、玉砕を求めるのも頷けます。
付き合っている宣言をして男を見せた小太郎。茜の恥ずかしさと嬉しさが伝わってきてニヤニヤしてしまう(苦笑)。
さて、2人の仲が順調に発展していると、この後にピンチが起きるのは必定。{/netabare}日常系なので、これから評価が突き抜けてくるというのも難しい気がしつつも、良作水準で最後まで楽しめれば良いなと期待しています。
Cパートも息抜き的に面白いです。
~~~~~~~~~~~~
続きです。
ピンチの訪れはあかね家の引越しでした。
そこだけ示された9話は平凡でしたが、10話の川越祭りが良かったです。
お互いに好きだからこそのすれ違いがあり(これもあるある的な表現でしたね)、しかし小太郎は諦めずに同じ高校の受験を目指す男前さで、それらがあかねからの積極的なキスに昇華される良エピソードでした。
等身大すぎて地味ですけれど、それがこの作品の味ですから。
11話は小太郎があかねと同じ高校を受験するという非常識な希望が、家族に受け入れられていく過程が描かれました。息子のためを考える小太郎にとって面倒くさい母親、母親は理解するのですが許せない小太郎、「そういうことだから」と説明した父親、いずれも丁寧に段階を踏んで描かれていました。
試験結果がどうなるかという12話でしたが、冒頭だけで手短に。前回の成績を見ていると、この結果でなければリアリティに響きますし、納得するしかないです。遠距離恋愛ですとまだまだ山あり谷ありありそうですが、ラストまで綺麗にまとめ上げました。
OPの「イマココ」も中盤以降、とても心地よくなりました。他の同時期(同シーズンではない)の視聴作品が低評価ばかりの中、この作品は終始楽しみに視聴できました。
(参考評価推移:3話3.9→7話4.1→9話4.0→12話4.1→調整4.0)
(2017.5~7視聴)
(2018.2調整)
キャッチしている方のレビュー及び現在見ている作品の影響から、評価を若干修正しました。主人公たち2人はとても良い子で視聴は心地よいのですが、毒気がなさすぎる点はリアリティに若干響くと思いました。