狗が身 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:----
黒づくめの《あの方》とは…?
普段の事件には連続性のストーリーとかほとんど無いので評価のしようがなく、少年漫画雑誌に掲載されているので推理要素も本格的ではない。キャラクターが本作の魅力の主な要因と言えるだろう。(普段の事件ってのも妙な表現だよな…)
そんな中で例外なのが黒づくめの組織絡みのエピソード。
10年を超える長寿作品でありながら未だ組織のボスの正体や組織の目的が一切明らかにされていないのだから驚き。
今回はその黒づくめについて書き連ねたいと思う。
ボスの正体についてネットとかで様々な議論や憶測が飛び交ってるけど、正直これ、考えるだけ無駄だと思うんだよな~。
僕の予想では「まさかこの人だったのか!!」じゃなくて「あ~、いたなこんな奴も…え、お前なの!?」な人物。
だってさ、幸い作者によって明確に否定はされていたけど、本作のような作品で、もしもボスの正体が阿笠博士だったり工藤優作だったりしたら、絶望しかないじゃん。もうフィクションの作品でキャラ間の友情とか絆とか信じられなくなるわ!
そんな絶望的な展開をこの作者が描くとは思えないんだよね。
それにさ、ベルモット曰くボスは「石橋を叩きすぎて割ってしまうような人物」なんだ。
だったらさ、そんな用心深い人物なら名探偵と認知されている小五郞の傍にいるはずないし、つまりコナンとの接触もほとんど無いはず。
ということで、サブキャラ未満のキャラクターなんじゃないかな。
そもそも黒づくめの幹部のコードネームが酒の名前ってのは単なるボスの好みなんだから、ボスの名前に酒が入ってるとは限らない訳で…。
まあ、議論する分には楽しいってのは確かだけど。
黒づくめの組織なんて、凶悪性の高さは間違いないけど、わりとポンコツだよね。
1話のジンとウォッカの時点で色々おかしいからね。
どこかの会社の社長を強請って金を要求するってのは極悪だけど、取引の場所に遊園地って…。大の大人がアタッシュケース抱えて一人で遊園地なんて入ったら目立つことこの上ないのに強請る側の二人にいたっては全身黒のコーディネートでしかも野郎ふたりで遊園地来てジェットコースターまで乗ってるんだぜ!?
取引相手が一人で来てるか確かめる為だけに野郎二人で仲良くジェットコースターに乗ったんだぜ!? 仲良しかよお前ら。
取引を目撃した新一を躊躇なく殺害するってのは凶悪だね。でもなんで殺害するのに試作品の毒薬を使って、しかも効果を確認せず立ち去るんだよ。
お前その薬ってボスの目的に必要で研究を重ねてるやつなんだろ?
1話だけでどれだけツッコミ入れさせるつもりなんだよ。
黒の組織ってボスの方針というか性格に反して目立つようにしてるとしか思えないよな。目立たない恰好で目立たない車に乗れよ。ポルシェが好きならプライベートで乗れよ。
ウォッカがいなけりゃ新一に関する話題についていけないジンさんマジポンコツですわ~。でもそういうとこが好き。
ということを踏まえて考えてみると、黒づくめについてはあまり真剣に考えず、たまに描かれるめっちゃ面白い番外編ぐらいに考えていた方が気持ちが楽かも?