狗が身 さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
京都はズルいと思うんです。
京都×ミステリーってだけで良作な気がしてくるんだから不思議。
京都を舞台にしたミステリーツアーのような展開をみせた今回のストーリー。これ自体は結構良かったんだよね。京都の景観を眺めつつ、コナンや服部と一緒に謎解きに励んでいるみたいでさ。
でもなー、そのツアーの終着点(一連の事件の犯人の動機)が陳腐というか、ガッカリだったかな。
なにより恐ろしいのは、犯人だけじゃなくてその門下生までもが、道場の取り壊しを防ぐ為なら人を斬ることに躊躇いがないということ。犯人自体はかなりの小物だけど、危険度でいえばこれまでの劇場版と比べても遜色はないね。
門下生に比べて源氏蛍の連中を殺害した犯人はというと、剣の腕前以外はポンコツ。
そもそも跡目争いの中で仲間を皆殺しにしている時点で強盗にそれほど強い目的はもっていなかったにしても、義経に憧れていながら仲間を全員殺して源氏蛍を壊滅させてるってのがもう既にアレ。
仮に、強盗に対して元々興味なくて道場を続けることさえ出来ればそれでいいって考えなのだとしても、宝の在処が分かっていないうちに売買のルートをもつ伊勢三郎を殺害しちゃうのはいくらなんでも早計だろう。おまけに、自分が見つけたという売買のルートはインターネットって、舐めすぎやで…。
どちらかというと、京都の雰囲気と絡めたことで、いつものコナンと蘭はもちろんだけど、服部と和葉のロマンスの方が見所だったね。
何気にコナンが新一の姿で蘭に会えたのって劇場版ではこれが初めてのはずだし、しかもその直前では新一が黒タイツのシルエットになっているってのもかなり貴重なのでは!?
新一の成りすました服部のエセ関西弁が完璧で、これって何気に凄いよね。
服部の声を務める堀川りょう氏は元々大阪出身。地元の方言をエセっぽく喋るのって逆に難しいはずだもの。
とはいえ、『名探偵コナン』の中で僕がとくに気に入っている服部と和葉が活躍しているって時点で僕的にはかなり楽しめる作品だけど、作品そのものの出来で言えば「面白かったよ(小並感)」になってしまう、かな…。
…結局、麻呂眉警部はなにゆえ服部を見張っていたんだろう?
僕がどこか見落としか聞き逃ししてる?